君を見つけた日。【角名倫太郎】 (ページ18)

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あれからAさんとは
電車や学校で会うと挨拶を交わしたり
世間話をしたりするようになった

俺が彼女に気づいて話しかけたり、

向こうが俺に気づいて手を振ってくれたり、

学年は違うから頻繁に会う訳じゃないけど

それでも1日も会わなかった日は
少し寂しいと感じたりもする

群がってくる女子とは違い接しやすい彼女

悪く言えばちょっと冷めていて、

北さんが言うには基本いつもああらしい

やれば出来るのに全力は出さない、

周りとは少し距離をとる、
自分からは輪に入ろうとしないタイプ

「ほんま、Aはもったいないんよ」

ってあの北さんが言ってたっけか

でも前に電車で彼女の話を聞いた時、
いつもとちょっと雰囲気が違った

話終えるといつも通りのAさんだったけど

『急にこんな話してごめんね、笑』

って笑いながら
違う話題に逸らされた

何か抱え込んでるのか、
俺にはわからない

でも、

もし何か抱え込んでいるのなら

少しでも力になりたいと思った

(.....俺やっぱふつーじゃないかも)

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