君を見つけた日。【角名倫太郎】 (ページ17)

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16.変化ページ17

＊youside

3年になってからも特に何かが変わるわけでなく
いつも通りの日々を過ごす

稲荷崎は2、3年は持ち上がりらしく
信介とは3年生になってからも同じクラス

バレー部の主将になった信介は忙しそうだ

2年生の途中からしか見てないけど、
バレーに対しても勉強に対しても何にでも
やるべき事を＂ちゃんと＂やる彼は尊敬出来る

同じバレー部メンバーとも繋がった

大耳やアラン君も皆いい人達

自分にはない、何かに夢中になれる彼らは
とても眩しいと思うと同時に羨ましくもある

そんな3人を見ていると
音駒の3人を思い出す

衛輔はよくLINEするし電話もする
黒尾も意外とまめに連絡をくれるし(笑)
海に至っては、
絶妙なタイミングで連絡がくる
落ち込んでる時とか(...測ったように来る)

兵庫に来てから2、3回東京に遊びにも行った

そんなこんなで
割と平和に高校生活を過ごせている

...相変わらず友達は少ないけどね

そんないつも通り過ごす日々の中で

少しだけ、

ほんの少しだけ訪れた変化

信介の部活の後輩くん

身長は高いのにちょっと猫背ぎみで、

どちらかと言うとポーカーフェイスな、

彼の名は＂角名倫太郎＂

電車で時々見かけることはあった
でも別に知り合いでも無かったから
特に話しかけたりもする訳もなくて

そんなレベルで終わるくらいだったのに

ちょっとしたきっかけで
信介の後輩ということを知り、
そこからお互いを認識するようになった

最初は、表情もあんまり読めないし
元々人付き合いが苦手な自分からすると
正直関わりにくいタイプかと思った

でもちょっとずつ話すようになって、
最初の頃のイメージとは違う事を知る

まだ知り合って間もない彼に
気づけば、
父の仕事のことや母のこと
転校してきた理由まで話したりして

いつもなら自分の事なんて
ほとんど他人に話したりしないのに

どうしてしまったんだろうか...

何でだろう、

角名くんとは何故か
もっと話したいと思う自分が居た

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