君を見つけた日。【角名倫太郎】 (ページ12)

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＊you side

2年生の途中からってこともあり転校当初は
馴染めるか不安もあったけれど、
地域柄？なのかクラスメイトは皆気さくで
割とすぐに溶け込みやすい環境だった

気がつけば3年生

春休みがあけてすぐということもあり、
頭はまだ休みボケが抜けていない

通学の電車は毎日眠気との闘いだ

移りゆく景色を窓から眺めながら
電車の壁によりかかる

いつもと変わらない日常

何気なく車内に視線を戻すと、
同じ高校の男子生徒と目が合った
すぐ逸らされたけど...

特に気にもせずまた外の景色に目を向ける

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教室に着いてから、昨日出された課題で
分からない所があった事を思い出した

(やべ、忘れてた...)

あの先生、ちゃんとやってこないとうるさいんだよな

同じクラスの信介に聞こうと思い
席を見たが彼の姿はない
HRまでちょっと時間があったので、
探しに行くことにした

廊下に出ると階段の近くで信介の後姿を見つけた

『信介ーー！ちょっといい？』

後ろから声をかけると、階段にいた人物と
ちょうど話しているところだったらしく、

北「Aか。どないしたん？」

振り向いた信介の後ろに
今朝電車で目が合った男子生徒がいた

『昨日出された数学の宿題、
ちょっと解けないとこあったんだよねー』

北「なら後でそこ見してみぃ。教えたるよ」

『うん、よろしく。』

会話の邪魔をしてはと思い早々と切り上げ
信介に先に戻ると告げる

目に入った上履きの色
2年生か、
たぶん部活の後輩だろうな

信介と話す姿はやけに背筋が伸びていて
思い出してちょっと笑った

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