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『私のため…？』
私がそう言うと、彼はこくんと頷く。
「寂しそう、だから」
『私のこと、見ていたの…？』
「あー…、えっと」
彼は言葉を選んでいるような探しているような、とりあえず困っているように見えた。
そういえば言葉もおぼつかない。
もしかして違う国の人…？
『この国の人じゃないのね？』
私がそう尋ねると、彼は「そう！」と言わんばかりに何度も頷いた。
お母様と自分の顔と、あとは本の中で出てくる登場人物の顔しか見たことないから分からないけど
彼はなんとなく私たちとは違う雰囲気だ。
それに、着てる服も変。
全体的に黒っぽくて、腰には重そうな機械とか色々ついてる。
コートの裏にはポケットがいくつもあるみたいだ。
服を見つめていると、彼はコートを広げて見せてくれる。
私は、知らない人が突然、塔の中に入ってきたという恐怖や驚きよりも
初めて出会う人ともっと話したいという好奇心が勝っていた。
この人はとても不思議。
聞いてみたいことが山ほどある。
私は彼を見つめ、尋ねてみた。
『質問してもいい？』
彼は小さく頷いた。
『どうやってここまで来たの？』
その質問を頭の中で理解し直してから、彼はコートの幾つもあるポケットの中から変な機械を取り出す。
ベルトに取り付けてボタンを押すと、そこから天井に向かって頑丈そうな紐が伸びていた。
またボタンを押して紐を縮めると、彼は宙に浮く。
私はこんな面白いものがあるのかと目を輝かせて拍手してから、天井から降りてくる彼にまた尋ねる。
『名前はなんていうの？』
「……The8」
『ふぅん…、なんだか変わった名前。』
「コードネーム、だから。本当じゃない」
『コードネーム…？』
「あー…、仮の名前、みたいな…」
恥ずかしそうに襟足を撫でてそう話す彼は、少し可愛らしく見える。
見たところ歳は似たような感じだ。
『なぜここに来たの？』
一番気になっていた質問を彼にぶつける。
彼は少し真面目な顔つきになって、私をじっと見据えた。
私の手をそっと握るとその鋭い眼光で私を射抜く。
「お前を助けに来た」
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月の民(プロフ) - 麻里花さん» そうだったんですね！！初めてのコメントをしていただけるなんて嬉しいです♪ありがとうございます！期待に応えられるよう、頑張りますね！！ (2018年4月1日 0時) (
レス) id: fdbe7baf4f (このIDを非表示/違反報告)
麻里花 - お返事ありがとうございます！実はあのコメントが初めてでした！こんな暖かいコメントが貰えるなんて､、ずっと応援します！ファイティン！！ (2018年3月31日 21時) (レス) id: 50fc3aee32 (このIDを非表示/違反報告)
月の民(プロフ) - 麻里花さん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけてるようで、すごくすごく嬉しいです！こうして応援していただけると励みになります…！これからも頑張りますね！！ありがとうございます♪ (2018年3月31日 14時) (レス) id: fdbe7baf4f (このIDを非表示/違反報告)
麻里花 - いつも更新お疲れ様です！私的にはドギョムのお話が凄く面白かったです！今回のミンハオ君の話も凄く面白そうだなと思いました。私は作者様の世界感が好きなので毎日欠かさず読んでます！これからも生活に支障が出ない程度に頑張ってください！楽しみにしています！ (2018年3月31日 12時) (レス) id: 50fc3aee32 (このIDを非表示/違反報告)
月の民(プロフ) - ほーちゃんさん» 読んでくださってありがとうございます！！まだ途中の更新ですが、近いうちに出そうと思うので楽しみにしていてください。アンケートでハオが人気だったのと、ラプンツェルと合わせたら面白そうだなと思ってアンケートでの意見を参考にさせていただきました！ (2018年3月30日 14時) (レス) id: fdbe7baf4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月の民 | 作成日時：2018年3月25日 13時
