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私は、今度こそは悲鳴をあげるしかなかった。
お城に、「きゃぁああ！」という叫び声が響き渡る。
野獣は大きな手で私を黙らせようと口を塞いだ。
「うるさい、黙れ。俺の城に勝手に入ったお前が悪い。」
大きな鋭い目で私を睨みつけ、壁にグッと頭を押し付ける。
野獣は私の服が濡れているのに気づくと目を逸らし、壁に押し付けた手を離した。
すかさず燭台と時計が飛んでくると、野獣に向かって叫ぶ。
「なんて事するんです、スンチョリヒョン！Aヌナは雨宿りしに来ただけじゃないですかぁ！」
「あーもう、この人はもうホントすーぐコレだから」
時計は呆れたように手をぱたぱたと動かしながら、ふん、と野獣から顔を背けて私に声をかけてくれる。
「Aヌナ行きましょうか、着替えたら夕ご飯ですよ。あの人もあれで反省してるから許してやってください、不器用なんです」
「おい聞こえてるぞ、スングァナ！！！」
廊下の奥から、ガウゥ、という唸り声が響いてくるが、本当に大丈夫なのだろうか。
私は不安に思いながらもタンスがある部屋へ戻ってドレスに着替えた。
着せてもらったドレスはとても綺麗な赤色で、すごく素敵。センスがいい。
化粧台もメイクや髪の毛を整えてくれる。
メイクの最中も「ヌナ、肌艶いいね」とか「目が綺麗」なんて褒めてくる。
スングァナと呼ばれた時計は、まーた始まったよ、というように呆れ顔。
ハオと呼ばれたタンスも化粧台を睨む。
まるで人間みたいなやりとりに私はおかしくなって、何度か笑ってしまった。
しばらくして時計が「時間ですよ」と私を呼んで、2人で食堂に向かう事にした。
野獣と食事なんて嫌だけれど、こうして綺麗にしてもらって、お城で夕飯を食べるのは楽しい。
立派な部屋に入ると、用意された席に座り、向かい合うようにして置いてある大きな椅子を眺めた。
時計が「まだ駄々こねてるんですよ、恥ずかしがって行きたくないって」と言った時、乱暴に扉が開いて野獣が入って来た。
見るからに機嫌が悪そうだ。そんなに私と食べるのが嫌ならやめればいいのに。
彼が席について食事に手をつけ始めると、私も早速夕飯を食べ始めた。
黙々と食事をしていたら、不意に野獣と目が合ってしまった。
逸らしたり、また目が合ったり。
わざとやってるの？なんて聞けなくて無言で食事を終えると、野獣はまた乱暴に扉を閉めて出て行ってしまった。
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月の民(プロフ) - 麻里花さん» そうだったんですね！！初めてのコメントをしていただけるなんて嬉しいです♪ありがとうございます！期待に応えられるよう、頑張りますね！！ (2018年4月1日 0時) (
レス) id: fdbe7baf4f (このIDを非表示/違反報告)
麻里花 - お返事ありがとうございます！実はあのコメントが初めてでした！こんな暖かいコメントが貰えるなんて､、ずっと応援します！ファイティン！！ (2018年3月31日 21時) (レス) id: 50fc3aee32 (このIDを非表示/違反報告)
月の民(プロフ) - 麻里花さん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけてるようで、すごくすごく嬉しいです！こうして応援していただけると励みになります…！これからも頑張りますね！！ありがとうございます♪ (2018年3月31日 14時) (レス) id: fdbe7baf4f (このIDを非表示/違反報告)
麻里花 - いつも更新お疲れ様です！私的にはドギョムのお話が凄く面白かったです！今回のミンハオ君の話も凄く面白そうだなと思いました。私は作者様の世界感が好きなので毎日欠かさず読んでます！これからも生活に支障が出ない程度に頑張ってください！楽しみにしています！ (2018年3月31日 12時) (レス) id: 50fc3aee32 (このIDを非表示/違反報告)
月の民(プロフ) - ほーちゃんさん» 読んでくださってありがとうございます！！まだ途中の更新ですが、近いうちに出そうと思うので楽しみにしていてください。アンケートでハオが人気だったのと、ラプンツェルと合わせたら面白そうだなと思ってアンケートでの意見を参考にさせていただきました！ (2018年3月30日 14時) (レス) id: fdbe7baf4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月の民 | 作成日時：2018年3月25日 13時
