毎日甘やかしてくる彼【石上優】【かぐや様は告らせたい】 (ページ9)

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家族に参考書買いに行くって言ったのにタコピー買っちゃった…… ページ9

︎︎目覚めたよ
︎︎心配かけてごめん
︎︎マ!?そういうのは電話で言えボケナス!!!

何故か怒られた。

言われた通り電話をかけようとすると、僕がかけるまもなく小野寺の方からかかってきた。

『もしもし』

｢わーっ、マジで喋ってる……一月ぶりに聞いたわ石上の声｣

『そりゃ一ヶ月寝てたからな』

｢退院はいつ？身体とか動かせんの？｣

『退院は明後日。身体は結構大丈夫、普通に動かせると思う。心配かけて悪かったな』

｢ほんとだよ！鳴神……弟のほうね？もうさーヤバかったよ？オーラっての？ちょー機嫌悪いのが二日続いたあと突然休学だもんね、学年中……下手したら先輩たちもかも。女子が阿鼻叫喚よ｣

『アイツやべぇな……』

｢とにかく、鳴神が戻ってくるのを一年生192人全員待ってるから｣

『……ちょっと減ってない？一年生の人数って確か、198人とかだった気がするんだけど』

一学期の時のテストで197位だった気が……

｢……いや、192人だよ。記憶が混濁してんじゃないの？詳しくは鳴神姉弟に訊いてよ｣

『うん……』

小野寺との通話を切っても、まだ胸の辺りに違和感は残る。

僕の記憶では本当に一年生は198人居た。

クラスメイトの名前と顔すら覚えていない僕でも知っている。

何故減った？しかも小野寺はそれを何故隠そうとする？

｢優さん、ご機嫌はどう？｣

『Aさん』

｢生徒会室から優さんの愛用してるNPC持ってきたよ｣

『ありがと。よし、これだけ溜まってれば暇つぶしにはなるな。
……ところでAさん。僕が寝てる間に……一年生の学籍、消したりした？』

｢……な、なん……｣

『とぼけても無駄だけど』

｢……なんでそんな早く気付いちゃうかなあー。まだ目覚めて三時間とかそこらでしょ？｣

うずくまってAさんはベッドをぽかぽか叩いた。

やっぱり。鳴神家の力を持ってすれば数人程度の学籍どころか戸籍位簡単に消せる。

『なんでそんな事したの。小野寺の態度からして、知ってる奴には全員口止めしてるよね？僕には絶対にバレないように。僕、乱暴なAさんはあんまり好きじゃないけど』

特に、こういう非人道的なやり方は僕の一番嫌う所だ。

｢ご、ごめんなさ……で、でも私だって何も無かったらこんな事しない！｣