三期主題歌「GIRI GIRI」、最高です ページ5
『Aさん、父が取引先から貰ったチーズケーキがあるんだけど』
「要らない。その会社この前経営破綻しそうになってたし、そこの社長性格悪いから嫌いなの」
マジか……ていうかそこが潰れそうになったの、Aさんの気分を害したからでは?
『あ、この前Aさんに触発されてカップケーキを作ってみたんだ』
「……へえ。食べてみたい、出して?」
僕が自分の思い通りに動かないと気が済まないワガママお姫様。
でもそんな子供っぽい一面も僕は大好きで、僕の知らないAさんを見せてくれる度に僕は鳴神Aの虜になっていく。
『美味しい?』
「……まあまあ。強いて言うなら卵黄の溶き方が甘い。もっと丁寧に、材料を砕くように混ぜて。あとは生地の濃厚さにムラがあるからもっと綺麗に作って。
……でも、粉砂糖と練り込み砂糖をきちんと使い分けてるのは良いと思う。生地もベタついてないから食べやすいし、舌触りも滑らか」
『総合評価は?』
「……十点中七点。私がここまで人のお菓子褒めるの珍しいんだから」
一口食べただけでこんなに細かく分析を……ご両親の英才教育かな。
『カップケーキ食べたのに、今日は一段とまた不機嫌だね。何があったの、言ってみ?』
「それが嫌なのっ!なんで私がこんなに不機嫌で強く当たってるのに叱ったりお小言のひとつも無いの?これじゃ私ばっかり怒ってヒステリックな女みたいでしょ」
めんどくさ……どんなにめんどくさくても愛しいのは変わりないけれど、こんなにテンプレなめんどくさい女化したのは初めての経験だ。
『そんな事言われても……怒る気分になれないんだから仕方ないじゃんか、どんな事言われてもされても可愛いから許しちゃうんだよ。僕からすれば、Aさんのヒステリックな所だって魅力の一つなんだから』
しかもAさんは僕が叱ると怒るじゃないか。
「確かに怒られたら私だって少なからず言い返しちゃうけど、それとなく不満を伝える事位出来ると思う!優さんはイエスマン過ぎるの、私を甘やかし過ぎてる!」
不満なんて無いんだからしょうがない。Aさんは可愛い赤ちゃんのような物だから、つい甘やかしてしまうのもしょうがない。
可愛いの前に人類は無力なのだ。
「優さんのお願いなら、私だってなんでも聞くのよ?」
『じゃあ猫耳……いや、メイド服も良いな、ブレザーミニスカ制服も捨て難い』
「こういうのが来るのは分かってたけれどね」
今期のアニメは豊作ですね〜→←この小説を読んでいる間に少しでも現実世界から目を背けられるよう、精一杯お手伝いさせて頂きます
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作者名:白米 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時:2022年1月21日 20時