どうか、先生に生徒会メンバーの未来ifを…… ページ14
『……またか』
最近、僕に対しての嫌がらせが激化している。
原因は恐らく、生徒会の皆さんが僕に構っている事に対しての嫉妬、又は学年末テストに向けての勉強のストレスから来る鬱憤晴らし……て所か。
伊井野に見つかるとうるさいからなー、早めに自分で片付けて、何も言わないのが最適解だろう。
こういうのは相手の反応が見たくてやってる事だから、無視しておけば収まる……というのが、僕が十六年生きてきて得た唯一の結論だった。
つまりは根性論、耐えろという事。
そしてその間、伊井野のようなああいう正義感の強い小型狂犬に見つかってはいけない。
のだが。
『……Aさん。
何を、してるんだ』
「……優さん、居たの……私に負けず劣らず影が薄いね?」
後退りし、にこやかに話すAさん。
『話を逸らすな。Aさんは今、何をしてたんだ』
Aさんはすうっと真顔に戻り、後ろを振り返る。
Aさんの背後には煌々と燃える炎が立ち上る。
「優さんに陰湿な嫌がらせをしてた人……いえ、同じ人類に数えるのも億劫になるね。
優さんをいじめてた塵共の生徒手帳と名簿を燃やしてたの。私、優さんの為に頑張ったんだよ?」
『ふざけんな。そのやり方は僕が一番嫌いなやり方だ。それ位、君も分かってるだろ。なのになんで?
なんでそんな非人道的な措置をした。
答えろ、A』
近くにあった消化器で火を消し、Aさんの肩を掴んで問い詰める。
白い灰と化した生徒手帳には、見覚えのある顔が薄く残っている。
「やめてよ、そんな強く掴まないで。優さんが悪いのよ。優さんは名前の通り、優しすぎる。
貴方がお人好しすぎるから私は我慢出来なかったの」
「勿論優さんが100%元凶だなんて思っていない、完全に私の独断。でもどうして?結果的に優さんと私の学園生活を邪魔する輩はこの学園から居なくなったでしょ?」
「褒めてよ、私を」
『ッざけ……』
振り被った所で我に返った。
今一体、何をしようとしてたんだ、僕は。
最愛の人をあろう事か自分の手で傷つけるなんて。
もっと冷静になって話すべきだ、相変わらず僕は周りが見えていない。
『Aさんが自分の非を理解出来ていないなら良いよ……
Aさん、自分がした事のリスクと愚かさ、そして僕の怒った理由について分かるまで僕に近づかないで』
「……えっ?な、何を言ってるの?優さん?ねぇ、優さん!?待ってよっ、優さん!!」
筆が乗る時は乗るのですが、モチベが無いとダメクソみたいな文しか書けない……→←いや勿論陽キャに焦がれる陰キャも好きですけれど
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作者名:白米 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時:2022年1月21日 20時