鳴神さんのイメージは大人しく、それでいてしたたかな女子です ページ11
「雲鷹さんを四宮家の後継に据えちゃえば良いんですよ!」
『……そのお話、私も一枚かんで宜しくて?』
「Aさん……!居たの!?」
失礼な。優さんまで私を影の薄い人認定するなんて。
『さっき通りがかりにね。でもまあ……四条家の人も藤原家の人も、法的な知識の豊富な伊井野さんも居るし私はお呼びじゃない?』
「いいや、案は多い方が良い。是非話を聞かせてくれ」
『そんな話すような情報もきっと藤原先輩には掴まれてるんでしょうけれど、部活連合で何度か四宮のお家騒動の話は出てますよ。当事者が部内に居るお餅さん……柏木先輩も部連には居ますから』
『家柄に私が四宮先輩と共通している事ってあんまりないので、あまり踏み込んだ事は言えませんし出来ません。けれど、作戦の実行役となれば話は変わってきます』
「Aさん、顔が怖い上にゲスいよ」
さっき誘拐だなんだと言ってたのはどこの誰よ。
『私が経済的に支えるという案もあるにはありますけど、多分要らないですかね。言うて使うにしても数百万でしょうから。それ位なら私の貯金でも足りますし、早坂先輩とかも協力してくれるでしょうし……あと思いつくのは颯馬。颯馬を上手く使えば色々な事が出来ますよ。あいつ人脈だけは定評ありますから』
『
「数百万をパッと出せる貯金ってなんなんだ」
『そこには触れないで頂きたいです。私たち双子の口座は共通なので、許可無しに数百万使ったら流石に颯馬に咎められちゃいますけどね』
まあ颯馬も協力してくれるだろうけど。
「Aさんが作戦に加入してくれたら大分心強くなりますね。主に僕の精神面が」
『いつでも癒されに来てね〜』
私だって四宮先輩には色々とお世話になった。出来る事はやるつもりだ。
「Aさん、怖くなったら言えよ。この作戦はリスクを伴ってる。降りるのも選択のひとつだ」
『何を言ってるの。優さんがやるなら私もやる。ずっと一緒って約束したじゃない。私にだってプライドはあるの』
優さんも一緒に居るんだから、私は何も怖くない。
四宮家を敵に回す覚悟は、もう十分に出来ている。
やっぱり根暗男子には根暗女子が似合うと思うんです→←進級を気に運動系の習い事を全て辞め、塾を増やしました
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作者名:白米 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時:2022年1月21日 20時