毎日キュンキュンさせてくる彼【かぐや様は告らせたい】【石上優】 (ページ10)

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皆さんのクラス替えが良い物になるよう願ってますページ10

｢好きだからこそ、可愛くない所は見て欲しくないものじゃない？｣

『……そういうもん？』

｢そうだと思うけど！？自分の醜い所を見せて幻滅されたらとか！
もし相手の許せない要素を自分が持っていたらとか！そういうの考えるでしょ！？
それが好きな相手である程、余計見せられない！｣

『好き、でいてくれてるの？』

｢ええ、そうよ！！｣

『……理屈は判る。でも僕は自分を見せたんだから、鳴神さんも見せて。
じゃないと見せ損じゃん。』

｢頑固な人……！交換条件みたいに言うけれどね！？そもそもこれは交換になってないの！
石上さんは自分の事性格悪いって、出来ない奴だって言うけども！
そんな事とうの前に判った上で付き合ってるし、別にそれはマイナスじゃないの。｣

｢マイナスじゃない｣。

その言葉に、今僕はどれ程救われただろう。

自分のダメさにずっと悩んできた僕を救ってくれたのは、今この時の鳴神さんの言葉だった。

『……性格悪くて出来ない奴が好きなの？』

｢好き…っていうか、なんだろね……
最初から優しい人が他人に優しくしたり、
最初から才能ある人が何か成し遂げてもそれは普通だけどさ……
優しくないのに優しくあろうとしたり、何も出来ないのにやろうとしたりする人って、
すっごくかっこよくない？｣

『そういう高度な話は僕判んないけど……』

｢最初はね、私石上さんの事何も知らなかったから色々酷いイメージ植え付けてたの。
だって石上さん成績悪いし常に人の事見下してるし、言葉キツいし根暗だし……｣

グサグサと言葉のナイフが僕に刺さっていく。

｢でも、石上さんの中学の時の事知った時……かっこいいなって、思ったの。
胸がキュンとして、石上さんへの悪いイメージ全部無くなって。
私は石上さんのそういう所最初から大好きだから、これは交換条件になってない。
ほんとに、私は気抜くと一気に可愛げが無くなっちゃうの。
最初から可愛いと良かったんだけどね、可愛い子ぶらなきゃ可愛くなれないの。
だからその、薮をつくような真似は……｣

『あぁもうごちゃごちゃと！いいから見せて！』

｢あっ、ちょ！｣

『どんなプレゼントでも僕は絶対大丈夫！！鳴神さんが思うよりずっと僕は──────』

袋が破けて、中から出てきたのは……

────────指輪。