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出来るだけ見ないようにしていたのに、あの一瞬のユートピアは僕の網膜に焼き付いてしまった。
黒とピンクが多かった……結構ギリギリの奴もあった……
あれ、甲斐は毎日学校に穿いて行ってるって事だよな……
「あーダメだ、くそえろい……」
卑猥な妄想が止まらない。
甲斐は、あれを……好きな人とか、彼氏に見せたりするのだろうか。
「今日は結構ギリギリの穿いてるんだよ?」
とか、可愛く言ってみせて、スカートをめくったりして。
「……ダメだ、僕もして欲しーーー……」
男子高校生の性だ、ひたすらに甲斐のえろい所を見たい。
「ふー……良し、落ち着け僕……」
甲斐に見た事を悟られてはいけない。甲斐は女の子だ、絶対嫌だろう。僕だって嫌だ。
「お待たせ」
「ご飯出来てるよー、今日は頑張っちゃった」
ニコニコとして話す甲斐。
今も甲斐は、あんなふうな下着を……
「石上!?鼻血っ!!?」
「あ、ごめんちょっと自分を戒めてくる」
「なんで!?」
一旦外に出て、頬を引っぱたく。
僕はもう甲斐に邪な感情を抱かない。
純粋な好きの気持ちだけで生きるんだ。
「お待たせ」
「うん、冷めちゃうから食べよう」
生姜焼きを口に運ぶ。甲斐の料理は相変わらず美味い。
「うん、いつも通り」
颯斗さんが笑顔で言う。こんな料理を毎日食べられるなんて、甲斐の夫は幸せ者だ。妬ましい。
「所で優君、見たの?」
「ん゙っ……!?」
い、イカリングが。イカリングが喉に。
「大丈夫石上!?ちょっとお兄さん、石上になんて言ったんですか!?」
「いや?知らんな。特に何も。喉細いんじゃないか、優君。大丈夫?」
あんたの所為でこうなったんでしょうが!とは言えず、僕はただただむせた。
「は、颯斗さん……直球すぎます、その質問やめてください……」
「えー、なんで?見たんだ、さては。うーわ、やらしー子」
「もう本当申し訳ないと思ってるんでマジでやめてください」
「ちょっと二人とも、一体なんの話をしてるんですか?」
「んー?Aには内緒。ねー、優君」
「……ごめん、言えない」
「もー!二人とも最っ悪!」
言ったら僕の命が危ういんだ、本当にすまない……
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作者名:白米 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時:2022年6月27日 0時