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twentyone ページ22

誰、誰、誰?あの(ひと)


あぁ、確か……クラスに居た、伊井野ミコさんだ。


優はあの人の事が好き?ううん、そんな事無い。


ただの、お友達……の筈。


筈、なんだけど……






怖いな。


私よりずっと可愛らしかった。優はああいう女の子が好みなのね。



乱暴に髪を解いて、ゴムをゴミ箱に捨てた。


きっと今、私は醜い顔をしている。


嫉妬と劣等感と虚しさでぐちゃぐちゃになった、可愛くない顔をしている。




「ふー、酷い目に遭った……ん?グラーニャじゃないか。どうした?石上は一緒じゃないのか?」



『みゆき、せんぱ……優は、一緒じゃないです……あの、御行先輩。

生徒会役員としてのアシスト、今日限りで辞めさせてくれませんか』



「……は?」



『勿論白銀陣営に票は入れます、クラスメイトの印象操作も引き続きやります……
でも、選挙戦当日、舞台横で演説を聴いたり、前生徒会役員として選挙実行委員に取り次ぐのを……
降りたいんです。

……だから、私は……第68期生徒会役員への任命を、希望しません。

今回の選挙戦は、あくまで協力者として……白銀陣営に属する一般生徒として、私を扱って頂きたいです』

御行先輩は、それはそれは静かに私の話を聞いていた。


静かに、そして冷静に先輩は告げた。




「無理だ」



『……どうして、ですか』



「決して君の願いを聞き入れたくない訳じゃない。が、理由を教えてくれないか?
訳も分からないまま大事な手札を切り離すのは、流石にデメリットが大きすぎる」

私の事を、大切なcardだと考えてくれているのは凄く嬉しい。


けど、どうしても今の状態で優に会いたくない。


でも、そんな個人的な理由で役員勧誘を辞退するなんて……




「……何か、言えない理由があるんだな?」



『……はい』



「石上関連か」



『……詳しくは、話せません』

こんなtop speedで答えられるとは思ってなかった。


御行先輩の勘と頭脳を舐めちゃいけない、早い所ここを去らなきゃ……




『とにかく、私はもう表立っては協力出来ません……他の役員の方にもお伝えください、では私はこれで』

ごめんなさい、会長……


私のメンタルはもう、限界なのです。

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シディア - 続き待ってます。更新頑張ってください。 (2021年10月27日 0時) (レス) @page28 id: 939d5c7779 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白米 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/  
作成日時:2021年4月1日 22時

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