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twelve ページ13

「────────あ、雨……」



「これから酷くなりそうだな…危険だし、今日はもう帰るか。」



「そうですね。あぁ、私は傘を持ってきて良かったです。持ってきていなかったら……
"誰かに入れてもらう"事になってたでしょうから。」

誰かに入れてもらう……あ!そうか!


優に入れてもらえば!


うん、そういうの日本の漫画で見た事ある!


アイアイガサって言うんだよね!



『あぁ、私はumbrella忘れてしまった…Folding umbrellaもないし、どうしよう……
あー、誰か入れてくれないかな……家近い人……』

チラチラと優の方を見る。



「Aは迎えあるだろ。」



『あっ……あー!たまたま、迎えの車がpunkしているの!ぐ、偶然だわー!』

急いでスマホを出して「優と相合い傘したいから迎えは要らない」と、断りのメールを送る。



「石上くんって確か、Aちゃんと家同じ方面でしたよね?傘入れて行ってあげればどうですか?」



「いや僕は……」



「あら、石上くんはこんな雨の中傘も持たずにグラーニャさんに帰れと?薄情が過ぎませんかね……」



「う……」



『今日はdaddyが大阪出張から帰って来て、家族三人でdinnerを食べる約束だけれど……
雨が止むのを待っていたら、遅れちゃう……』



「……わーったよ!入れてけばいいんでしょ入れてけば!ほら、A入れよ。」

勝った!



『では、私達はこれで。』

感謝の意味も込めて、先輩方にお辞儀をして優の所へ飛び込む。



「応援してますよ!」

千花先輩、いい人だ……



『優、こっちに傘を傾けなくてもいいのよ?優が濡れてしまう……』



「別にいいよ。今日僕なんも予定ないし、濡れた格好で親御さんとディナーってのも良くないだろ。」

なんでだろう、濡れた髪の優って……


かっこいいわ。


日本では水も滴るいい男って言うのかな、素敵……



『優、優の家は今の曲がり角を右じゃなかった?』



「家まで送るからに決まってんだろ。わざわざ遠回りなんてしねぇよ。」



『……thank you……』

家に着くと、優がため息をついた。



「……最近やたら大きな家がこの辺に出来たと思ったら……お前の家だったか……」



『?何か問題?』



「因みに、お前の部屋二階?突き当たり東側だったりする?」



『that's right。それが何か?』



「…多分、角度的に……







お互いの部屋から、相手の部屋が見える。」

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シディア - 続き待ってます。更新頑張ってください。 (2021年10月27日 0時) (レス) @page28 id: 939d5c7779 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白米 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/  
作成日時:2021年4月1日 22時

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