秀知院の学者様は結婚したいver.2【石上優】【かぐや様は告らせたい】 (ページ7)

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学者様は問い詰めたいページ7

『おや、眞妃少女。珍しいね、生徒会室に来るなんて』

｢そんな事もありませんわ。私は優とお友達ですもの｣

『お友達……へぇ。優少年にお友達が？それはそれは…めでたい事だ。あぁ実に良い事だ』

｢優は私の事可愛いとも言ってくれましたし。私はここら辺でお暇するわ。じゃあね、優｣

｢さよなら……｣

『……で？優少年、眞妃少女を可愛いと言ったらしいじゃないか？理由を、お聞かせ願おうか？
顔？顔なの？所詮顔なの？』

｢いや、そういう訳じゃ……ちょっとツンデレっぽい所が可愛かっただけで、別に顔とかじゃ…｣

『…あ、そう……優少年はああいう子が好みなの？私もツンデレさんになったら結婚してくれるの？』

ソファーに座った優少年を追い詰めて、優少年の背中が背もたれにぴったりとつく。

一方私はソファーに手をついて優少年に迫っている為、半ば壁ドンならぬ椅子ドン状態。

｢いや、結婚はしないです……あとこの体制直しましょう、色々と危ないです……｣

『何が危ないの？責任から逃げるつもり？大体君は常日頃から周りに女の子を侍らせすぎなんだよ。
もうちょっと私からプロポーズされてるっていう自覚を持ってさ……』

もう一度ずいっと優少年の方に寄って、お説教をする。

｢～！……だからさ、何度言ったらわかる訳？｣

『へ？』

優少年の声が聞こえた次の瞬間、私は絨毯の上に押し倒されていた。

そう、選挙戦の時見た夢と同じ状況だ。

｢夏から何回も言ってますよね。僕だって男なんですよ。
その気になれば女子一人位簡単に組み伏せられるんです。A先輩なら尚更……｣

いつものぼんやりとした眼じゃない、ぎらついた鋭い目付きが私を射抜く。

それを見て、私は何を感じたか。

────────恐怖。

怖い。いつも優しい優少年が、どうしても怖い。

このままじゃ、喰われる。

私はそんなつもりじゃなかった。ただちょっと、いつもみたいにからかおうとしただけだった。

眼に涙が溜まって、頬を伝う。

｢…！……すみません、僕今余裕ないので今日は帰ります｣

『あ、優少ね……』

何を言う暇も無く、生徒会室の扉はあっという間に閉められた。

……泣いてしまった。優少年に、要らぬ気遣いをさせてしまった。

｢こんにちわ！石上くんが暗い顔つきで帰っていきましたけど、何かあったんですか？｣

『……特に、何も。私ももう帰るよ。お疲れ』

……くそ。