“元”不登校様は告らせたい【不登校ネタ】 (ページ7)

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五十三話ページ7

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｢石上達にはもう言ったんだが、やはり文実のヘルプに入ってもらう事になりそうだ｣

『わかりました。会長の尽力による二日間開催の文化祭、きっと素敵なものにしてみせます』

｢それは頼もしいな。よろしく頼んだ｣

文実といえば、うちのクラスの小野寺も入っていたはずだ。

小野寺麗。有名ジュエリーブランド社社長令嬢……一応、マークはしている。

それなりに良家の出であり、幼等部組で純院……家柄はトップクラス。

そして、ルックスもそこそこ…ほんのちょっと位は？可愛い顔をしている。

性格もしっかりしていて、下手を打てば石上が落ちかねない強敵。

……やっぱり、石上に告るor告らせるにはこの奉心祭しかないだろう。

それ以上期間を伸ばしてしまえば、どうなる事かわかったものじゃない。

｢あら、天羽さん。これから帰るの？｣

『あっ、副会長。ええ、まぁ……でも少し、相談があるんです。お時間よろしいですか？』

｢ええ、勿論。構わないわ｣

『ありがとうございます。生徒会室には会長がいらっしゃるので、中庭の方へ……』

｢はい、行きましょう｣

数多の男を落としてきた副会長なら、何かヒントをくれるかもしれない。

『……実は、私……石上を落としたいと考えているんです』

｢へぇ……いい心構えです。恋愛は戦。
好きになった方が負けなのですから、その考えは正解です｣

『でも、最近ちょっと、石上の周りには女の子が多い事に気づいてしまって』

｢確かに、私は天地がひっくり返っても有り得ないけど……
伊井野さんや藤原さん、小野寺麗という子に子安つばめ……ライバルは多そうね｣

『そう！それなんです！だから、どうやったら他の女に差をつけられるか悩んでいて……
皆、それなりに？少しは？可愛い顔をしていますし……』

｢大丈夫、天羽さんは誰にも劣らない位可愛らしいわよ。
石上くんの件に関しては私も協力するわ。二人で一緒に、石上くんを恋に落としてしまいましょう｣

『きっ、協力してくれるんですか！？』

｢勿論。可愛い後輩が困っているんだもの。見過ごせる訳ないわ｣

『ふっ、副会長～！』

｢兎にも角にも、告らせるのは奉心祭よ！
まるで電球のように煌めく星の下、振り向きざまに彼の顔を見つめて好きって言わせるの！｣

『はいっ！私もシチュエーション作り頑張ります！』

協力者一人、確保。