七十二話 ページ26
『副会長、優の居場所を知ってますか?』
「いえ、私は……何か用事があるようだったら、伝えるけれど」
『いえ。大した用じゃないので。お時間煩わせてすみません』
今好き好きモードだからイチャつきたいとか口が裂けても言えないわ……
とにかく、ラブが100になってる今、自分を抑える為には優を探す必要がある。
どこ行ったのかしら……
「なぁ、電話番号だけでもいいからさー」
「いや、教える訳には行かないから……」
「知ってんだろ?なら教えてくれたっていいじゃんよぉ」
「人として、モラル面での問題が……」
「生徒会女子と繋がりある一年男子ってお前位しかいないじゃん。なぁー、メルアドか電話番号教えろって」
…はぁ、どこを探してもいない訳だわ。
脳の腐った愚団に絡まれてるなんて、優も可哀想ね。
『…優に、何をしているのかしら』
「あ?天羽に関係ねぇじゃん。俺らは今石上と話してんだけど?」
『関係大アリよ。愚民の分際で生徒会の皆さんと交流を持とうだなんて、烏滸がましい。恥を知りなさい』
類は友を呼ぶっていうのは本当らしいわね、揃いも揃って皆愚かな顔をしているわ。
「前からその態度、気に食わねぇんだよなあ。完全に俺ら見下してんじゃん。ふざけんのも大概にしろよ?」
『ふざけてるのはどっちかしら、未だ自分の置かれた立場を判ってないようね。判らないなら教えてあげるわ。
たかが蟻が女王に近付くと、火傷じゃ済まないわよ。
判ったならさっさとこの場から去りなさい、痴れ者共よ。
優を含めた生徒会役員に近付く事を禁ずるわ。
天羽の名に懸けて、もうこれ以上私の未来の夫に塵を近付けさせはしない』
キツく睨んでブラフではない事を証する。
鼠共は怖気付いたのか、走り去って行った。
「なぁA、今のは流石に言い過ぎじゃ……塵って…Aに乱暴な女みたいなイメージが着いたら僕は……」
『───────優は、早速私との約束を破ったわね!?』
「ええっええ!?」
『言ったでしょう、私の恋人であるという自覚を持てと!!なのにあんなに頼りなく……
貴方はもう少し自分に自信持ちなさいよ!貴方、顔も声も良いし地頭も良いじゃない!
ちょっと位背伸びすれば愚かな虫女共がワラワラ寄ってくるような良い男なのに!』
ぎゃあぎゃあとみっともなく喚いてから、私は言った。
『───────私以外に優が絆されるのは、嫌なの!!』
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竜の落し子 - うがあああああ続きが見たぁあああああい😢 (2022年2月20日 22時) (レス) @page33 id: 1eb9639434 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白米 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時:2021年3月12日 16時