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六十話 ページ14

『これは僕の気持ちです』

つばめ先輩、これ欲しそうだったし獲れてよかった!




『あっ、迷惑でしたら自分で食べますので……』


「めっ、迷惑なんかじゃないよ!凄く嬉しい……けど、ごめん!ちょっと考えさせて!」

?何を考えるんだろう……

まいっか。

天羽ももうそろそろ休憩入ってるだろうし、探さなきゃ。




『あっ、ツンデレ先輩。天羽ってどこか知ってますか?』


「優……貴方、そんなの探してる暇あるの?今すごくドキドキしてるんじゃなくて?」


『ドキドキ?どうしてですか』


「……もしかして告ったのにドキドキしないとかいう強メンタルの持ち主?」


『告っ…!?僕がいつ誰に告ったってんですか!?』


「ついさっき告ったじゃないのよ。三年の教室の前で、子安つばめに」


『はっ!?心当たりないんですけど!』


「あら、知らないの?この奉心祭でハートを渡すと、永遠の愛が手に入るって言われてるのよ。」

どくり、と心臓が鳴る。

僕はつばめ先輩にハート型のクッキーを渡した。

そして、奉心祭でハートを渡すと永遠の愛が手に入る……という事は。

僕は天羽に告る所か、つばめ先輩に告ったってことに……!!




『そういう事は早く言ってくれますか!?』


「この学園じゃ常識よ」


『藤原先輩、天羽ってどこかわかります!?』


「Aちゃん、誰かさんの所為でショックで倒れて保健室ですよ!
好きならちゃんと誤解解いてさっさと告白してください!」


『判ってます!』

校内地図で保健室の場所を確認して、周りに教師がいるのも気にせず走る。

くそ、まずい事をした。

今すぐ会って、誤解解いて告って、謝らないと。天羽がOKしてくれるかはわからないけど……あれ?

さっき藤原先輩、「ショックで倒れた」って言ったよな。

なんで?なんのショックだ?なんで僕が告って天羽がショックを受ける?

そんなの、一つしか……

全てのピースがぴたりとハマった。

そう考えれば今までのあいつの行動、全てに合点がいく。

でもおかしい。なんで天羽は僕なんかに────────

考える間にも、保健室にたどり着く。

そうだよ、疑問があるなら本人に訊けばいい。




『天羽』


「……石上」

風に揺らめく天羽の髪は、どんな絹糸より綺麗だった。

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竜の落し子 - うがあああああ続きが見たぁあああああい😢 (2022年2月20日 22時) (レス) @page33 id: 1eb9639434 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白米 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/  
作成日時:2021年3月12日 16時

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