“元”不登校様は告らせたい【不登校ネタ】 (ページ2)

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四十八話ページ2

『おっ、お相手！？そんなの、決まってるでしょ……』

皆私の態度を見てたら気付いてると思う。それ位皆、私の事を見てくれてる……と思う｡

｢んー……わかりませんね、ヒントくれますか？｣

見てなかった！

『えぇと……男子、です』

｢その人の好きな所は？｣

『…人の事をちゃんと見てる所が好きです。粘り強く取り組んで、必ず結果を出す所が好きです｡
私がどんなに酷い事を言っても一緒にいてくれて、フォローしてくれる所が好きです｡

─────儚くて優しくて、でも少しだけ弱い、お月様みたいな淡い色が好きです』

｢人の事をちゃんと見てて、粘り強く取り組んで結果は必ず出す……
酷い事を言っても一緒にいてくれる優しさ……
私、天羽さんの好きな人が誰かわかってしまったかもしれません｡
……ですが。その想いは、本物ですか？胸を張って、本気で好きだと言えますか？｣

『……兄とかと比べるのは難しい…ですけど｡
もし二人の中で一人しか助からないという状況になったら、私は凄く悩んで……
悩んだ末に、相手に別れを告げます』

｢……そういう事なら、わかってしまいました｣

｢えええっ！？誰々、誰なんですかー！？｣

｢秘密です。自分で考えてみてください。意外と近くにいますよ｣

『あは、やっぱりわかりましたか……』

こんなに喋っちゃって、私ったらどうしてしまったんだろう｡

｢でもその人は天羽さんには合わない気がします。はっきりいって性格が宜しくないです。
いつも保身に入っていますし…｣

｢家柄もありますから、人との付き合いは考えた方が──────｣

『……そんな事思ってたんですか』

｢私は天羽さんの為を思って……｣

『家柄だとか性格だとか、そんなもので“石上と”距離を置けと言うんですか！信じられない！
誰がなんと言おうと私は彼を落とします。一度狙ったものは必ず手に入れます｡
どんな手を使ってでも、私は─────』

｢ちょっと！！ちょっと待って！なんで急に石上くんが出てくるの！？｣

『？最初からずっと、石上の話じゃないですか』

｢人をちゃんと見てる……粘り強くて……あぁーっ！！ほんとです、石上くんに当てはまってます！｣

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｢そうなの。貴方、石上くんの為なら命を投げ出せる位好きなの｣

『そっ、それは……私だってあんな恥ずかしい事を言ったの初めてですよ。あぁー恥ずかしい』