☆選ぶあいつ ページ10
｢会長の誕生日プレゼント？｣
｢ああ、会長の誕生日がもうすぐなんだよ。でも四宮先輩曰く俺には気色悪い物をチョイスする天性の才能が備わっているらしいから、甲斐さんにも手伝って欲しくて｣
｢残念だけど私も全く同じ事かぐや先輩に言われたわ。まあ一緒に行くのは別に良いけれど。今週末で良い？｣
｢うん、じゃあ土曜日十一時に銀の鈴前で｣
｢り〜｣
会長の
別に無難な物贈っておけばそうそう文句つかないと思うけどね。
まあ石上は会長の事大好きだし、大切な人に生半可な物贈りたくないって気持ちは分かるけれど。
というか！石上は私の誕生日覚えてるのかしら……
※10月14日
覚えられてなかったらそれはそれで悲しいんだけど！？あれ、私誕生日言った事あったっけ……
まあ昔から覚えにくい誕生日ってよく言われるし、仕方ない……事は無いわよね！？
一応友達なんだから、覚えてくれても良いでしょ！？まあ、まだ一ヶ月もあるけれど……
ああ心配だわ、私の誕生日……何事も無く過ぎたらどうしよう！？
いや、でも……何事もない事は無いわね、私一応友達は人並みに居るからプレゼントとかは貰えるだろうけど……
でも一番大本命なのは石上からのプレゼントよ！
何貰っても嬉しいけれど、一番嬉しいのは石上本人をプレゼント……ってなになに気持ち悪い！！私こんな気持ち悪い発想する人間だったかしら！？
……まあ、今は石上と会長のプレゼント選ぶ事に集中しようかしら……
･
｢やっぱり無難なのはハンカチとかなんだけど、それじゃインパクトで負けちゃうんだよな。気に入らなかった時の場合を考えて消費系にするべきか……いやでも、守りに入って勝負すると裏をかかれて呆気なく……｣
｢あんたは一体何と闘ってるの。別に何でも良いでしょ？会長はそんな細かい事でネチネチ言うような器の小さい人じゃないって事、貴方が一番分かってる筈よ｣
｢そんな事はとうに計算のうちに入ってる！でも少しは心の籠った、記憶に残るプレゼント贈りたいのが慕情ってやつだろうが！｣
当然だろ！？みたいな顔で言われても、私には慕う人があまり居ないから分からないわね。
……石上が私以外の事に集中してるだけでモヤッとする。
心の狭い女ね、私。
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作者名：白米 | 作者ホームページ：http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時：2022年5月24日 21時
