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｢A……さん？ちゃん？風呂、上がったけど｣
｢ええ石上、湯加減はどうで……｣
……色気！！！！！！
え！？なに！？何この溢れ出る色気！？高校一年生の色気じゃないんだけど！？
火照った頬に、私に気を使ってドライヤーは控えめにしたであろう微かに湿った生乾きの髪。
極めつけに兄の服！！！
うちの兄は石上より背が高いし、服のサイズもいくつか大きいみたいだから……鎖骨！！鎖骨と胸筋がチラリと！！
ええーっ、やだ石上……結構筋肉質な身体付き……私好み……
あの身体にぎゅうっと抱きしめられたらどんなに幸せな事か……
｢じゃあ私は次入っちゃうわね｣
眩しすぎて直視する事も同じ空間に居る事も出来ない……
そそくさと私は風呂場へ向かった。
……それにしても凄かったわ、石上の風呂上がり……
あんなの毎日見てらんないわね……やっぱり石上とは結婚出来ないかも……
でも石上に毎朝おはよう、今日も可愛いねって言って欲しい！！！行ってきますのちゅーをしたい！！
その為には結婚が不可欠よね！
石上A……良い響き……
石上と結婚したら、都内に家を買って……共働きかしら、私が主婦でも良い。
子供は二人位……女の子同士、男の子同士でも良いし異性同士でも良いわ。
私たちは二人で暖かな家庭を築くの。
子供たちにはパパとママみたいな夫婦になりたいって言われて……きゃー！素敵っ！
風呂から上がり、髪を乾かす。
勿論石上に可愛いと思って貰う為、スキンケアも忘れない。
｢石上、私の部屋に行きましょうか。寝るには少し早いけど｣
｢ああ、うん｣
石上が私の部屋に……なんか、むずむずするわ……
別に散らかってる訳でも無いし、見られて困るような物は無い筈……よね……？
｢石上の部屋に比べたら、ピンクばかりで甘ったるいわよね。慣れない部屋で寝るのは窮屈だと思うけど、頑張って｣
｢あっ、いや、凄く甲斐らしいと言うか、可愛い部屋だと思うし……全然｣
か、可愛いだなんて！
それはもう……それはもうっ、私が可愛いって言ってるのと同意義じゃないの！？
｢うちのルールで寝る前は必ずおやすみっていうルールがあるから、後でお兄さんにおやすみを言いに行きましょうか｣
｢うん、分かった……やっぱり育ちが良いんだな｣
｢そんな事無いわ、無駄に礼儀や作法に厳しいだけよ。ね、おやすみを言いに行く前に……ちょっとお話しましょ｣
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作者名：白米 | 作者ホームページ：http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時：2022年5月24日 21時
