"元"大嫌いだったあいつ【石上優】 (ページ15)

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でもこうやってろくに睡眠も取らずに分かんない事考え続けても、石上から返信が来る訳では無い。

手っ取り早く真相を確認する方法がある。

────────つまりは、本人に訊けば良いのだ。

｢石上。
……ラインの返信、最近ちょっと時間空く事増えたよね。生徒会とか忙しいんだったら、無理しないで。石上がお仕事頑張ってるのは知ってるし、理解してるつもりだから｣

まあ理解してたらこんな理不尽に怒ったりしないんだけど。

｢え？あーほんとだ、後回しにしてて返信するの忘れてた。ごめん、単純にAPEXやってた｣

｢……は｣

はぁーーーーーー？？？？？？

私よりゲームが好きなの！？

ギャルゲーだか泣きゲーだか逆ハーゲーだか知らないけれどね、目の前に貴方の事好きな可愛い女の子居るじゃない！！

それでは我慢出来ないの！？やっぱりおっ〇い！？私にはおっ〇いが足りないのね！？！？

忌まわしきお〇ぱい！！！！

｢B+で悪かったわね！！もう石上なんか知らない！バカ！変態！胸だけで人を見るタイプの童貞！！石上なんて、シャーペンの芯出しすぎちゃってめっちゃ折れる呪いがかかっちゃえば良いのよ！！！｣

｢地味にそれはイライラするから辞めてくれ……あとなんでラインの返信から変態がどうのの話になるんだよ。童貞は否定しないけど俺は人を胸だけで判断した事無いからな｣

どうせ私の事よりAPEXの方が大切なんでしょ！！

石上なんて嫌い……は、言えないけど！そこまではいかないけれど！！

少なからず怒っちゃったもん、もう知らないわ！

｢私とAPEXとおっ〇い何が大切なのよっ｣

｢何故その三つを比較する！！そしてなんでそんな面倒くさい彼女みたいな事言うんだお前！……まあ全部好き……って、言ったらダメなんだろうな。お前の顔見たら分かるわ｣

当たり前でしょ。赤と黒のワンピースどっちが好き？でどっちも着たら？とか答えられたら意味分かんないんだけど。

｢俺は全部好きだよ、いち男子高校生として選べない。でも、もしひとつずつ手放していく上で、一番最後まで残しておくのは、て訊かれたら……

それはまあ、最後まで甲斐さんを手元におくけど｣

｢……！｣

な、何よ石上の奴……

やっぱり私の事大好きじゃないのよっ、もう！

こんなに私の事大好きなんだったらラインの返事位オマケしてあげても良いわね、しょうがないわね！

別に決して石上が私の事大切にしてくれて嬉しい訳じゃないけれど！