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｢……でさ、四宮先輩に散々気色悪いだとかホラーじみてるだとか言われて。自分から聞いてきたのに酷いと思わねぇ？｣
｢へぇ……ち、因みにどんなアイディアなの？｣
｢えーと、相手の机に毎日一輪の花を置いておくんだよ。月曜日はアガパンサス、火曜日はイチゴ。水曜日はシャクヤク、木曜日はテッポウユリ。金曜日はルピナス……そして、その頭文字を繋げると｣
ア……イ……シ……まさか！？
｢アイシテルになる！！｣
｢……何それ｣
そんなの、超……
｢超ッッッ絶素敵！！！何よ、石上が気持ち悪い思想持ってるんじゃって心配して損した！！すっごく良い案じゃない、私大好きよそれ！！｣
どこが悪いのか全く分からない、良家の令嬢は考える事わっかんないなぁ。
｢だろ！？甲斐もそう思うよな、でも先輩からは気色悪いだの普通にアウトだの……だから、もう少しマイルドなやり方を提案したんだ｣
｢マイルドなやり方？｣
｢まず、相手に自分のアルバムをプレゼントするんだよ。したら、最後のページに｣
"これからのアルバムは君と作っていきたい……"
｢きゃー！胸きゅんじゃない！！私そんな事されたら絶対OKしちゃうっ、一回はされてみたい告白方法だわ！｣
｢だよな！？良いよな！？でも四宮先輩はさ、頭直撃のデッドボールだの変わってる人が変わってる事をすると常軌を逸してしまう、お前は普通の事をする位が良い感じに奇抜だの……しまいには僕の改善点は持ち前の気色悪さだとか｣
何よかぐや先輩、何言ってるの！？一緒にアルバムを作っていくだなんて……凄くロマンティックじゃない……
｢石上、貴方天才だわ、私そんな告白を一回はされてみたい……｣
｢やっぱりそう思うよな。金持ちの人は考える事が分かんないんだよ｣
ほんとそうだわ、その案のどこがいけないのか全く分からないんだけど。
｢あ！石上、射的だよ射的！勝負しましょう｣
｢お前……玩具会社の息子に遊びで勝負を仕掛けるとは、命知らずだな｣
｢あら、旧帝国大学名誉教授の娘に勉学で勝負を挑んだのはどこの誰だったかしら。しかも石上は私に勝ったじゃない、私だって遊びで石上に勝てるかもしれない｣
かくして、私たちの勝負が始まった。
｢よし、一個ゲット｣
｢早っ……！？良いわ、私もコツを掴んで追い上げてやるから！｣
｢ママー、あのお姉ちゃんたち楽しそうー｣
｢そうねー、でもあんまり見ちゃいけません｣
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作者名：白米 | 作者ホームページ：http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時：2022年5月24日 21時
