230話 ページ43
「ひゃ゛っ……麗ちゃんひどい!なんで殴るの!?」
しかも両手で優くんと同時に!
あっでも優くんと同じ場所に傷があるって事は、それはもう実質私は優くんと一心同体って事に……※ならない
「お前らの……お前らの所為で伊井野が……お前らがもっとしゃんとしないから伊井野がー!」
「なになに、一から十まで全部分からん!説明してくれ!!」
本当にそれ!
私達からすれば突然殴られて意味の分からないまま責められてるんだけど!?
「ごめん……でも聞いて、伊井野を助けたいだけなんだ」
.
「伊井野がおっさんと付き合ってる?……いや、それはねぇだろ。
あいつ誤解受ける立ち回りよくするし、何かの勘違い……」
「……いや、優くん……結構しっくり来ない……?
大学入ったら同年代の男どもがガキに見えて突然二十歳位上の男と付き合い始める女の雰囲気を感じちゃわない…?」
「…あぁ、めちゃめちゃ感じる……」
アブナイおじ様と付き合ってる伊井野さんが余裕で想像出来てしまう!!
ダメだよ伊井野さん、そういう道だけは踏み外さないで!
「私だってよく人の事誤解するタイプだし……自分が正しいなんて思っていない。
でも、正しさに近づく為には真実が必要だと思う。私はちゃんと見て見極めたい」
…後悔を踏まえて言ってる。
目の前に、自分の所為で苦しんだ人が居るから。
自分の起こした過ちの苦い味を、もう二度と人に噛ませない為に。
「そんで後をつけるって話か」
「そういう事。一人じゃ怖いし、Aは女の子だし」
「他の男に頼めよこんな事……なんで僕らに……」
「デリケートな噂話って、した側だけじゃなく、された側にも責任が発生するものだと思うんだ。
だから私は、石上とAにも責任を負ってもらうつもりで話した」
────────でも、それは優くんも同じ。
他人の恋愛に首突っ込んでも良い事なんて一つも無いのは、この子が一番分かってる。
会長が居なきゃ、下手すりゃ本当に人生終わってたのかもしれない。
「私はこの話、降り────────」
「あっ!来た!」
れなくなった……
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作者名:白米 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/13ec41960d1/
作成日時:2021年8月19日 17時