一方通行なその恋に【K.N】 (ページ5)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:507 hit

4.自己紹介ページ5

・

・

「まさかまた会うなんてね」

先に声をかけてくれたのは彼だった。

職場だから流石にプライベートな話はNGかと思って、私からは声がかけずらかったのだ。

『この前はお世話になりました』

「いいよ、俺が泊めたくて泊めただけだから」

頭を下げる私にそう言って笑う彼はやっぱりかっこよくて、優しくて…暫く一緒に働けるって考えると嬉しい。

「まだ社内案内してもらってないよね？
私がご案内しましょうか？」

『…っ、よろしくお願いします…』

急な仕事スイッチにドキッとした

これは…仕事上の性格？

それとも…、素？

何処か大人な雰囲気が増して、ちょっと緊張する。

・

「あっ！」

『？！』

急に声を出して止まるから思わず心臓が跳ねる。

『…ど、どうしました？』

後ろから顔を覗き込むと、彼は振り返って

「俺、ちゃんと自己紹介してないよね？」

あぁ…そう言えば、泊めてもらった時は「二宮」って言われただけで下の名前は聞いてなかったな…

「改めて、二宮和也と言います。
これからよろしくね？西之濱さん」

『こちらこそ、よろしくお願いします！』