末澤先輩。 (ページ9)

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「先輩」と声をかけてゆっくり起きてもらう。

誠「Aちゃん、なんでおんの？」

A「傘を返そうと思ったら先輩が風邪ひいて休みって聞いたのでお見舞いに！」

誠「そうやったんや…」

A「おかゆ作ったんで食べてください」

誠「あーんして」

A「え？」

誠「あーんしてほしい」

何を言うてるんやこの先輩。
でも、食べてくれるなら…

A「あ、あーん」

先輩の口にスプーンを近づけると、
パクッと食べてくれた。

誠「うまっ！
Aちゃん料理作るん上手いなあ」

A「そんな事ないですよ、全然全然」

その後もあーんで全部食べてくれた。
人生初…。少女漫画だけやと思ってた。

A「ほな、私そろそろ…」

立ち上がろうとしたら「まって」と手を掴まれた。

誠「もう少し一緒に居たい」

A「いや、でも、」

誠「あかんの？」

上目遣いで言ってくるから断れなくて
「親に連絡してくる」と言って部屋を出た。

ほんまにずるい。
あんなん女子より可愛いやん。