末澤先輩。 (ページ6)

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『新入生の皆さん体験入部お疲れ様でした。本日の活動時間はここまでですので、速やかに帰宅しましょう』

終了のアナウンスが流れて、
もう終わりかなんて思いながら。

A「末澤先輩今日はありがとうございました！」

誠「いえいえ、Aちゃん普通に歌上手いし軽音入ったらええやん」

A「いや〜グループ活動とか苦手なんで(笑)」

大「A」

ベースを持った大晴が居た。

大「今日先帰るん？」

A「うん、新入生は帰宅時間やし」

大「ん〜しばらく一緒に帰れへんのか〜」

誠「え、何付き合ってんの？」

私と大晴を交互に見る末澤先輩が言った。

A「付き合ってません！
ただの幼なじみです！」

誠「なんや焦ったわ。
カップルの会話やったもん(笑)」

A「焦っ…た？」

誠「自分の彼女が他の男と2人で喋ってるん嫌やん？」

A「ああ、なるほど！
ほな私帰ります。ありがとうございました！」

誠「またね〜」

手を振る末澤先輩と寂しそうな顔をした大晴を後にして梨沙と部室を出た。

誠「好きなんやろ？Aちゃんのこと」

大「え」

誠「顔に書いてあるしバレバレやねん(笑)」

大「なんで誠也くんは分かるのにAには伝わらへんのやろ」

誠「ずっと隣に居ると気づかんもんもあるやろ。頑張れよ！」