【#コンパス】【13】

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_勝利です_

アリーナでの試合を終え、チームを組んだアダムさんとヴィオレッタさんと部屋へ戻りながら話す。

「やはりAさんとチームを組むと負けを知ることはないですね」
「素晴らしい連携でとても良い演奏になりましたわ！」
「そんな、私は特に活躍してないですよ…！みなさんとのチャットが上手くいったからこそ…！試合中に何をしたらいいのか未だに分かっていなくて…」



ヒーローとしてやってきたあの日の記憶。
それが、私には無い。

なぜかは、分からないけれど…

ボイドールの声が遠くで聞こえて、そこからの記憶はテレビの電源を落としたように抜け落ちている。

その次に覚えているのは、彼女から与えられた自室で目が覚めたこと。

つまりこれが意味しているのは…

私のロールは私自身ですら、分かっていないということ。

「早くAさんのロールが判明すればいいんですが…もしかしたらアタッカーですかね」
「タンクかもしれませんわね、あの冷静なマップ理解はタンク向きですもの」

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