オーエル3 (ページ39)

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和「はい氷」

「え、あ、ありがとう..」

さっきしっぺされたところに、袋に入った氷水をじわっと当てる

別にもう痛くないんだけどね

にのは心配してくれているみたい

和「まだ赤い？」

「......」

手首を優しく掴まれて、さっき叩かれたところを優しく撫でた後ゆっくり氷を当てる

元はと言えばにのにやられたことだけど、

その仕草にドキッとしてしまうのは完全に惚れた弱み

和「ごめんね、痛い？」

「....痛い」

嘘、もうとっくに痛みなんて引いてるけど

こんなに優しいにのがなんだか嬉しくて、

大事にされてるみたいな錯覚を起こしそうで、

でももう少しこんな風ににのに見ていてほしい、って

実らないと知ってるからせめてもう少し、この時間のなかに...

和「ごめん...湿布持ってくる」

「え、いいよっ、大したことないから」

和「痣になったら大変でしょ」

「ほんと大丈夫笑」

一度は立ち上がったにのがまた同じところに腰掛けた

和「...俺さ」

「..うん」

和「.......告っちゃった」

「.....」

驚かなかったのは、その現場を見てしまったのもあるけどこの場で言われることを察していたから

にのならきっと私に言ってくれるって

さっきにのが私を探してた時、この事かなって少し思った自分がいたから

和「結果聞く？」

「いい」

和「あっそ笑」

あの場に耐えきれなかったところにまーくんが助けに来てくれて..

私がいた時まではかなり重苦しい雰囲気だったけど、心なしかにのはすっきりしているように見えた

あれから何かあったのかな....

和「やっぱ最強だったわ」

「....?」

和「俺の見る目最強」

「なにそれ笑」

和「なんかねー、あの人を好きになってよかったって思った」

「.....」

和「多分俺あの人のこと一生好きだと思うわ笑」

あ、人としてね？とにのは付け足した

一生...か、

異性としてではなく人としてずっと好きだと言うなら、

今度は私のことを好きになってくれるかな

ううん、にのは私を好きになることはない

苦しいけど、そんな気がした