オーエル (ページ9)

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綺麗な海が見えるわけでも東京タワーやスカイツリーが見えるわけでもないけど、この街全体が一望できる小さな窓

天井が低めのここは屋根裏部屋だ

翔「まぁちょっと埃っぽいんだけどね」

「みんなは来ないの？」

翔「あんま来ないね、俺もここにはこっそりきてる」

「どうして？」

翔「ここの魅力を知られたくないから笑」

そう言って彼は少年のような笑顔を見せるから、なんだか秘密を共有できたような気がして嬉しかった

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その日の夜、キッチンには松本さんが立っていた

潤「お、新人」

「松本さん夕飯担当？」

潤「潤でいいって笑そういうわけではないけどなんとなくそうなってるね笑」

慣れた手つきで玉ねぎを切っていく

なんかオシャレだな

潤「料理する？」

「まぁ、一応前は2人でシェアハウスしてたので」

潤「お、まじ？じゃあこき使っちゃおっかなー」

「...パエリア？」

潤「そ、職場の人に教えてもらったんだよね」

キッチンに揃ってるやたらお洒落な小物たちはもしかしたら潤くんのセンスかもしれない

櫻井さんはやらないっていってたし

潤「新人そっから大きいお皿出して」

「あ、はい！」

ん、と顎で差した棚を開け大きい薄黄色の平たいお皿を出した

そういえば他の人たちはまだ帰ってこないのだろうか、、

確かあと2人いるはずだけど、、

雅「お、超いい匂いする！何作ってんの？」

潤「パエリアでーす」

雅「すげ！さすがオシャ潤！」

「オシャ潤笑」

潤「お前なんでも略すのやめろ笑」

そのあと櫻井さんもリビングに来て夕飯を食べ始めてしまった

「あの、他の人は？」

雅「ん、あぁ1人は帰ってくるのが遅くて1人は今日帰ってこない」

「なるほど」

割と自由なスタイルなのね

今日全員と会えると思っていたからなんだからがっかり

いや、でもどうせ女の子は来ないのだから男は少ないほうがいいのかも

潤「翔くん出張いつまでなの」

翔「んっとね、来週の水曜日に帰ってくるかな」

潤「わりと長いんだね、場所は？」

翔「おニューヨークっす笑」

雅「すげぇ！自由の女神？！」

翔「そうそう笑」

ニューヨークに出張、、

その響きがすごすぎてなんか異次元の会話みたいだな