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翌日
響「Aさーん、女の人ってなんですぐに怒るんすか」
「え、急に何」
バイトを4つ掛け持ちしてる同い年の響(ひびき)くんが、カウンター席を何度も何度も布巾で往復させながら大きなため息を吐く
響「愛梨に言われたんっすよ、アンタといると疲れるって」
「あら..(笑)」
響「俺はデート楽しんでもらおうと必死だってのに、それ疲れるって言われたらもう無理じゃないっすか？」
同い年なのに敬語を使ってくる理由は私にもよくわからないけど、一応ここでは半年ほど先輩だし“愛梨ちゃん”という可愛い彼女もいるのでそこに関しては触れないようにしている
「なんかしたの？愛梨ちゃんが嫌がるようなこと」
響「してないっすよ！毎日電話とLINEと、あとは愛を伝える為に動画は送りますけど！」
愛を伝える動画、、
わたしは基本あまり携帯は見ないし連絡もこまめにする方ではないから、確かに彼女が言うこともわかる
「す、すごいねそれは..(笑)」
響「Aさんは何かあります？男のこういうとこ無理！みたいな」
「ん〜、無理なことかぁ」
響「なんでもいいっすよ、うるさい奴が無理とか不潔なのが無理とか束縛が無理とかだらしないの無理とか」
「.....」
響「Aさん？」
「........」
.
“俺が戻ったら、結婚しよう”
“幸せだなぁ俺、まじで(笑)”
“Aまじでいい女だからなぁ、俺が向こう行ってる間に取られちゃいそうだな...”
.
「、.........」
響「、さん？」
「.........」
響「..さん、Aさんっ！」
「っ、」
響「もう、大丈夫っすか？」
「え、あ、ごめんぼーっとしちゃった」
響「もう〜、俺が話してんのに酷くないっすか？」
「ごめんごめん(笑)」
久しぶりに動悸がして、胸元にかかるネックレスをきゅっと握りしめた
“すいませーん！”
響「へい、ただいまー！」
響くんはテーブル席にいるお客さんに呼ばれ、エプロンのポッケに入ったハンディを出しながら向かっていった
-
直「........」
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作者名：ちゃろぱ | 作成日時：2019年2月19日 20時
