Tear 79 KAZUMA side ページ29
壱「…そうやな。」
樹「なら、A先輩を守って下さい。一番近くに居るのは壱馬先輩なんですよ？」
壱「違う、俺はAと一番遠いんやで。」
樹「何でですか？幼なじみですよね？」
壱「…幼なじみやから、やろ？」
樹「いいじゃないですか、同じ学年で。俺なんて一個下だから相手にもされないですよ。」
壱「幼なじみが一番辛いのぐらい分からん？想い伝えたら一気にその関係が終わるんやで？」
樹「そんなの、伝えなければ分からないです。」
壱「いや？分かりきってる事なんや。…Aは北人が好き…ただそれだけなんや。」
いつの間にか早口で樹に反論していた。
…だって、一番近い存在やって言われたから。
一番近いのは…北人やろ？
Aの心の中には、ずっと北人が居る。
そんなん、俺がAの隣に居たってAは俺の方に振り向いてくれん。
それが、幼なじみの悪い所。
…普通にクラスメイトが良かったな。
樹「まだ分かんないじゃないですか！何で最初から諦めてるんですか！？」
壱「…諦められたら、どれだけ心が楽になるんやろうな。」
樹「……ちゃんと、壱馬の想い…A先輩に伝えて下さい！伝えなかったら、一生A先輩は壱馬先輩の想いに気付きませんよ。」
壱「…おん。」
俺がそう言ったら、後ろから慎と藤井の足音が聞こえてきた。
…その後、紙とカッターを全部拾って自分の鞄の中に詰め込んだ。
Aをおんぶして帰らんかったらな。
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あみよせ(プロフ) - こもぶたさん» そう思って下さって嬉しいです！北人くんの怖さの裏に何があるのか推理しながら読んでみても面白いかなと思います！ (2018年12月9日 1時) (
レス) id: bc8a9ffd4f (このIDを非表示/違反報告)
こもぶた - このお話だいすきなんです！ほくちゃん怖いけど、どんどん知りたくなる！ (2018年12月8日 23時) (レス) id: 8b89ed48aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あみよせ x他1人 | 作成日時：2018年10月20日 22時
