Tear 64 ページ14
『え、どういう事？』
樹「…そのままの意味です。」
『…嘘でしょ、私なの…？』
樹「……はい。」
樹くんは、一体どんな感情で私の話を聞いていたんだろうか。
…知っちゃったら、私も何故か辛くなった。
樹くんが一番辛いはずなのに。
必死に目から溢れそうになる涙を堪えた。
……何で私が泣きそうになるの。
泣きたいのは、樹くんの方でしょ。
そう自分に言い聞かせて。
樹「…迷惑、ですよね？」
『迷惑なんかじゃないよ？…でも、かなりビックリした。』
樹「でも俺…諦めませんから。A先輩が北人先輩に傷付けられていると知った以上、見放すなんて出来ないです。」
『……そっか。』
何て答えたらいいのか分からなくて、変な返事になっちゃったけど…
樹くんの想いは、すごく伝わってくる。
だから余計に涙が出そうになる。
樹「……何で泣いてるんですか？」
『…ごめ、っ…』
樹「いいんです、謝らなくて。…俺が悪いんですから。」
『…樹くんは、悪くない…よ。』
樹「……っ、また泣いちゃうじゃないですか。堪えてたのにっ…」
『…泣こうよ、辛い時は泣けばいいんだから。』
樹「…っ、ぅっ…」
泣いている樹くんを見るのが少し怖くなって、私は樹くんを抱きしめた。
『…私ができるのはこれくらいだけど、ちゃんと樹くんの気持ちに応えたいって思ってるよ。』
樹「…ぅっ、はい…っ、」
『…正直、まだ北人を忘れてない。でも樹くんと居る時は…忘れられてる気がするの。』
樹「……何で、ですかっ…？」
『…何でだろうね。樹くんと居たら安心するのかもしれない。』
樹「…それでもいいんで、A先輩の…傍に居たいです、っ…」
『…うん、ありがとう。』
樹くん、ごめんね。
こんな私を好きになってくれて、ありがとう。
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あみよせ(プロフ) - こもぶたさん» そう思って下さって嬉しいです！北人くんの怖さの裏に何があるのか推理しながら読んでみても面白いかなと思います！ (2018年12月9日 1時) (
レス) id: bc8a9ffd4f (このIDを非表示/違反報告)
こもぶた - このお話だいすきなんです！ほくちゃん怖いけど、どんどん知りたくなる！ (2018年12月8日 23時) (レス) id: 8b89ed48aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あみよせ x他1人 | 作成日時：2018年10月20日 22時
