壊れるくらい、抱きしめて

Tear 33 ページ33

その後、無言で廊下を歩き、壱馬と部室に入った。









壱「『…おはようございます…！』」





隼「……二人、何かあったの？」





『えっ、何もないですよ？』





隼「…そっか。何かあったら遠慮せずに先輩に相談してね？」





壱「ありがとうございます…！」









こういう所で隼先輩は鋭いからなぁ…





バレないようにしなきゃ。





隼先輩が私たちを気にしながら元いた場所に戻っていった。





その時……









ﾌﾗｯ





『……っ、』





壱「おっと。…A、大丈夫なん？」





『…大丈夫、ちょっとバランス崩しただけ。笑』





壱「……おん。」









少し目眩がして、倒れそうになった。





隣にいた壱馬が支えてくれたから倒れずに済んだんだけど。





…何だろう、今日は本当に調子が悪い。





ただ疲れてるだけだよね。





家に帰ってゆっくり休めばいい。





明日になったら、治るはずだし…。









大「集合して下さい！」





「「「はい！」」」





大「全員居ますか？」





慎「1年女子の三人は、明日から来るって言っていました。」





樹「石井は習い事で武部は塾、山口は家の用事だそうです。」





大「分かりました。じゃあ、部活始めます！」





「「「はい！」」」









そう言って、体操からスタートした。









…あれ、可笑しいな。





何か体が重い気がする。





こんな体で踊れるかな…？

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