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「痛い……っ、うぅ……、やだっ………っ!!」
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卒業を控えていた3ヶ月ほど前の事だ。遂に近隣住民からの通報により、彼女の母親は逮捕された
やっとの事だった。僕が知る範囲で2年程も苦しんだ彼女。何度も通報しようとしたが、彼女がそれを拒んだ
"私のお母さんだから"
彼女にとってはたった1人の、母親だった
そしてこの1つの出来事をきっかけに彼女は、溜め込んだ何かが溢れかえったように苦しみ始めたんだ
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DY「A……っ!!」
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君は高校を中退。進学先の大学が決まり、後は卒業を待つだけだった僕は彼氏でもなんでも無かったけどAの傍にいた。この頃よりずっと前に彼女に好意を抱いている事には気づいていたが余裕がなかった。僕にも彼女にも。
今も、まどろっこしい言葉を並べ的確に何が苦しいか、痛いか何も言ってくれない君に苦しむ僕
ただ、頭を強く抱え込んで時々奇声を発するAに、普通じゃないことは僕でも分かった
前なら僕が抱き締めれば落ち着いていたその嗚咽も、最近では酷くなるばかり
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DY「病院……救急車呼んだ方が……っ」
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そうボソッと呟き、携帯を取り出す。しかし、君は泣きながら僕の腕を力なく掴み、力なく言うんだ
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「……誰にも、会いたく…ない、」
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そういう彼女の腕は小刻みに震えていて、何かに恐れているようだった。
頭痛、吐き気のような症状の見える彼女。今思えばきっとこの頃にはもう耳が聞こえにくくなっていたに違いなかった。
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そして、僕が違和感を覚えたのは卒業式の1週間前だった
この頃には少し落ち着きを取り戻し始めており、奇声をあげることも前みたいに終わりなく泣き続ける事も無くなっていたため安心しきっていたんだ
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DY「A、今日は何食べたい？」
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ソファーに座る君の左耳にそう問いかけるも、僕を無視して本を読み続ける君。ふざけてるんだ、また僕で遊んでるんだ。そう思った
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DY「やー、僕を無視する元気が出てきたの？じゃあ、そんな子にご飯なんて作りませんよー」
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"ドヨンアが面白くって。笑"
そう言って笑ってくれる君を想像してた。だから、まさかと思い左耳で指を鳴らしてみた時何も反応しないAに泣きそうになった
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DY「A…」
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右耳で呟くと、直ぐに "何？" と微笑むその笑顔が胸にズキズキと刺さった
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jfpzGmohs5(プロフ) - これっめもしかしてHey!Say!JUMPの歌だったりしますか！？！？ (11月13日 23時) (
レス) id: 5451b6343b (このIDを非表示/違反報告)
みんみん(プロフ) - どのお話もとっても素敵です…楽しく読ませていただきましたありがとうございました (2023年3月8日 5時) (レス) id: 708a20f575 (このIDを非表示/違反報告)
由利(プロフ) - なんかマークの話エモくて（？）泣きました（ (2022年8月12日 23時) (レス) id: 236b7ecb2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなこ
| 作成日時：2022年1月14日 15時
