・ ページ15
毎週末は必ずここへ来る。仕事が休みになってもこの町へ車を必死に走らせて彼女に会いに行く
そして今日は月に1度、彼女の通院の日だ
.
.
DY「ほら、朝ご飯食べて」
「朝は食べれない」
DY「保険証は？あと、お薬手帳も持ってる？」
「あ、忘れてた。笑 どこに置いたっけな〜？」
DY「もう、早く服着替えて！今日こそはちゃんと厚着して！」
「えぇ〜寒いから着替えたくないー」
.
.
朝起きてから、病院の先生に診てもらうのは君のはずなのに、何故か毎度毎度バタバタアパートの中を走り回るのは僕だ
食べてくれない朝ごはんを作り、どこにあるか分からない保険証を探し、君の着替えまで用意して
そんな僕とは正反対、君は目を覚ましてそのまま。ベッドの上で布団にくるまっている
.
.
DY「ヤー！早くしないと病院遅れるだろ!?」
「大丈夫だよ、だっていつもの時間まであと1時間もあるじゃん。20分前にここを出れば間に合うでしょ？」
.
.
診察時間の10分前には病院に着いていないと落ち着かない僕と、診察時間ぎりぎりじゃないと病院に行きたくない君
月に1度、お互いそんな事分かりきってるはずなのに毎回繰り返す恒例行事と言うなのただの言い合い
.
.
「ねぇ、それより一緒に寝よ？ドヨンもこっち来て。」
DY「やだ」
「お願い。ドヨンがあっためてくれたら服着替えるから」
.
.
君のお願いに叶うはずもなく、ため息を着きながら君と同じ布団の中に入りその小さな体を抱きしめる
抱きしめると余計に身に染みる骨ばった体に、胸が苦しくなる
.
.
DY「はい、温まった？」
「うぅん……温まったけど、ベッドからは出たくないな」
DY「…さっきと話が違いますけど？」
「違わないよ。服は着替えられるようになったけど、ベッドから出られないって言ってるの」
.
.
僕がまた大きなため息を着けば、君は楽しそうに笑う
もし、僕もため息なんてついてるけど本当はこの時間が幸せでたまらないなんて言ったら、君はもっと調子に乗りそうだから絶対言わない
病院に行ってくれなきゃ困るんだ
.
.
DY「ハイハイ我儘なお姫様、どうしたらベッドから出てくれますか？」
.
.
ふざけながら僕の胸にすっぽり埋まった君の顔を覗き込むと、また楽しそうにしながら僕の顔を見つめ返す
ほら、また僕の胸が高鳴る
.
.
「ぽっぽして」
.
.
そんな我儘で自分勝手な僕のお姫様に口付ければ、まるでこの世界で僕達だけのような感覚に陥るんだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 567人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT127」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
jfpzGmohs5(プロフ) - これっめもしかしてHey!Say!JUMPの歌だったりしますか！？！？ (11月13日 23時) (
レス) id: 5451b6343b (このIDを非表示/違反報告)
みんみん(プロフ) - どのお話もとっても素敵です…楽しく読ませていただきましたありがとうございました (2023年3月8日 5時) (レス) id: 708a20f575 (このIDを非表示/違反報告)
由利(プロフ) - なんかマークの話エモくて（？）泣きました（ (2022年8月12日 23時) (レス) id: 236b7ecb2d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まなこ
| 作成日時：2022年1月14日 15時
