作曲家ヌナ 【TXT】

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あれから直ぐに、歌の練習やらダンスの振り入れが始まって覚えることもやらなければならない事も多すぎる日々に、俺達はすっかり今日Bijouが来る日だということを考える暇も無かった


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TH「ヨンジュニヒョン、ここの動きどうやってやってますか？」


YJ「ん？あぁ…ここは、こうやって…」


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メンバー全員少しでも時間があれば個人練習をして、デビューショーケースを何としてでも成功させたい。

言葉では互いに言わないけどメンバーの気持ちは全く同じで、ただその目的に向かってひたすらな一生懸命さが、流れる汗の量に表されるよう



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『おーい、入るぞー』


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練習室の外から聞こえるマネヒョンの声に、皆いっせいに練習するのをやめ練習室の扉の方を見る


マネヒョンの後ろにいるハイヒールを履いた見慣れない女の人を見て、今日がなんの日か皆気づいた顔をしていた


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『お？スビナはどこだ？』


HK「あ、スビニヒョンならさっきトイレに」


『あぁ、そうか。じゃ先にお前らに…


この方が今回お前らの曲を手がけたBijouさんだ！』


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スビニヒョン以外の全員がその姿に言葉が出ず、静まり返る練習室にその人が歩くハイヒールの音だけが響く


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「TOMORROW X TOGETHER の皆さん、今回はお忙しいところお時間頂きありがとうございます。

今回CROWNの作詞・作曲を担当したBijouです」


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腰ほどまである1度も染めたことが無いであろう黒髪はその人の白い肌をより引き立たせていて、少し離れている所からでも分かる大きな目にかかる長いまつ毛

筋の通った鼻も薄いピンク色のその小さな唇も、【宝石】、その名前がピッタリのようにキラキラ輝いていた


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綺麗。そう思った1秒後には俺の心臓は妙に早く動く


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一目惚れだった


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YJ「なぁ、テヒョナ。思ってたより若いな」


TH「…ですね。でもヒョンよりは上なんじゃ無いですか？」


YJ「うん。大人っぽすぎる。てか、美人すぎなんだけど…」


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隣にいたヨンジュニヒョンが、ボソボソと耳打ちをしてきたことで俺の意識は現実に戻る

ヨンジュニヒョンもその美しさに最後の言葉を放ったあと、口を開けたままその人を見つめている


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22歳。いや、23歳…？とにかくその辺に見えたその人に俺は生まれて初めて一目惚れをした

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