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丸山side
1ヶ月ちょっとぶりの、大倉のお見舞い。
やっぱり1人じゃちょっとだけ怖くて、不安で
亮ちゃんに着いてきてもらった。
錦｢大倉…な、
マルが知っとる大倉じゃないかも…しれへん。｣
行きの車の中での、亮ちゃんの言葉。
その言葉の意味を、
わかっていたようで、わかってなかった。
病室に入ると、
機械と点滴に繋がれてる大倉。
心電図の音が規則正しく聞こえて、
それに伴って大倉の優しい寝息も聞こえた。
錦｢………、おーくらっ、
錦戸、錦戸やで、
マルもな、来てくれてん。
大倉にずっと会いたがってた。
……お前も、会いたかったやろ、？な、…｣
トントンっと亮ちゃんが大倉の肩を叩くと、
ちょっとずつ目を開けた。
大｢…………、…マル…｣
うっすら開くその目には、
俺の姿はきちんと映っていたみたいで。
酸素マスク越しに
ちょっとだけ微笑んでくれはったね。
丸｢おん、マルやで。
大倉、………来れへんくて、ごめん、な。｣
途切れ途切れになってもうた言葉。
大｢………ん、大丈夫よ…、
マル、ちょっと……手ぇかして、｣
震える手を、大倉に差し出すと、
弱々しい力で、でも力強く
ぎゅっと握りしめてくれた。
大｢…………………、
笑ってるマルが、……いっちばん好き、やで、…
………っ、泣かへんで、……？
俺まだ、生きてる、から…………、っ、｣
無意識に流れとった涙は、
ベッドのシーツを濡らしていった。
無理矢理、笑顔を作ると、
大｢……………、ふっ、…
めちゃくちゃブサイクやん………、笑｣
そう言って小馬鹿にしてくる大倉が、
愛おしくて、切なかった。
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作者名：ぱん | 作成日時：2019年4月6日 18時
