じゅーご ページ16
どんどん彼の顔が近づいてくる。
握られていた手を解いて両手で彼の口を押さえる。
おでこが触れ合う距離、危なっ。
『もう分かったから、ストップ。』
｢……せんの？キス。｣
『あー言うな！離れて！』
｢こんなことで照れるなんてかわええなぁ。｣
手をぺろっと舐められた、おい誰かこのドＳを止めろ！
『駄目！！』
お互い体を起こし少し距離を取る。
｢続きがしたかったらいつでも言うてな。｣
『しません！！それじゃあ私はもう行くから！失礼しました！！』
保健室から飛び出した、何とも言えない恥ずかしさが襲ってきた。
『あ゛ーもう！』
ーーーー
｢あーあ、あともう少しでキスできたんに…あの顔、最高やったなぁ。｣
恥ずかしがるあの顔、今にも食べられそうなあの顔。
あの感覚を思い出している時に着信音が鳴る、タイミング悪いなぁ。
｢はぁー、何ですか？｣
｢何溜息はいてんだ、それより計画は順調だろうな？｣
｢いちいちそんなことで電話かけないでくださいよぉ、いいとこだったんに……｣
｢うるせぇ、で、計画は？｣
｢順調ですよ、最近新しい子も入ってきたんですよ、素直なんよなぁ。｣
｢そうか、バレねぇように気をつけろよ。｣
言いたいことだけ言って切られた、
さて、彼女を墜とす方法でも考えようかぁ。
｢愛しとるで、Aちゃん。｣
ーーーー
『くそぉ！』
紛らわせようと思えば思う程恥ずかしくなってくる。
｢おっと、大丈夫？｣
『あっ、すみません。』
前を見ていなかったのか誰かにぶつかってしまった。
相手は……
『何だ折り紙先輩か、』
｢オリアスね？それよりどしたの？｣
一応知ってますとも、挨拶の時毎回からかっているから。
『別になんでも。』
｢それにしては顔赤くない？｣
『気のせいです。』
｢いや赤いよ？なんかあったでしょ。｣
『気のせいです。』
絶対に気のせいで通すぞ、
｢そう、でもその表情珍しいね、写真撮ってもいい？｣
許可を取る前にシャッターを押すオリアス先輩。
『まじやめて！撮るな！！』
｢無理〜。｣
ぴょんぴょんと跳ねてスマホを狙う、身長高っ！
｢こらっ、オリアス先生！後輩イジメちゃ駄目でしょ！！｣
｢げっ、ダリ先生。｣
『ダーリン聞いてっ！オリアス先輩が私をいじめる！！』
｢ちょっ、A！｣
わざとらしくダーリンに抱き着いて泣くふりをする。
｢オリアス先生さいてー。｣
｢違いますって！｣
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ルウ(プロフ) - 天音さん最高ですよこの作品！(´✪.✪`)ｷﾗｷﾗ (10月9日 0時) (
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作者名：天音 | 作成日時：2023年9月18日 22時
