サプライズ ページ18
『エーイト、今日は家来る？』
｢いや、今日も寮でいるよ、また今度泊まらせて。｣
『……分かった。』
最近エイトが構ってくれない。
いつも用事があるからと言って先に帰る。
イチョウ先生達に聞いてもはぐらかされている気がする。
前は毎日のように来てたのに、
｢せんせーどしたん？浮かない顔して、｣
『君にこの気持ちは理解できないよ。』
もうこの小説のレギュラーメンバーみたいになっている生徒A
だが話すことで気持ちは多少は楽になる。
『最近避けられていると思うとき君ならどうする？』
｢うーん、俺なら距離とるかな？それか縁切る。｣
『極端だな、確かに悪魔が駆け引きとかめんどくさがるからねぇ。』
｢やっぱりせんせー付き合ってる奴いんでしょ、｣
『まぁねー。』
もう隠すのがめんどくさいから言おう。
｢しゃあねぇ、俺がせんせーの恋を手伝ってあげんよ。｣
『そんな自信満々に言われても……。』
胸を張ってそう言う彼だが全然頼もしくない。
｢まぁでももうちょい様子見たら？｣
『それが一番だね、相談聞いてくれてありがと。』
｢浮気してたらいつでも俺の元に帰って来いよ。｣
『へーへー。』
｢Aちゃん今週の休日空いてる？｣
『えっ、うん、空いてるけど？』
｢その日デートしない？｣
『やった！楽しみにしとくね。』
｢とびっきりおめかししてきてね。｣
『うん？』
何かいつも以上にテンション高いな、エイト。
表情には出てないが、一緒にいるから癖はもう分かる。
指定された休日まであと二日、楽しみだな。
【エイトSide】
｢イチョー！ツムルー！聞け！！｣
｢命令なのね、聞くの決定なのね。｣
若干飽きれ気味な二人。
｢それで誘えた？｣
｢ああ、あと二日、めっちゃ緊張する、｣
｢しっかりしろよー。｣
｢もちろん。｣
｢エイトお前若干ヘタレなとこあるから気をつけろよ。｣
｢誰がヘタレだ。｣
｢数年片思い拗らせてた奴が何言うんだか、｣
｢……｣
｢式は呼べよー、もちろん最前席な。｣
｢まかせろ。｣
続く
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作者名：天音 | 作成日時：2023年8月25日 22時
