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飴みたいに甘い ページ14

昨日のことで少し眠い。

さっさと仕事を終わらして仮眠をとろう。


すると保健室のドアが開かれる。

「Aせーんせ!今日も来ましたよー!!」

『また君か、今日は眠いから帰れー』


私の言葉を無視して椅子に座る。

「大事な生徒ですよー」


めんどくさいから無視を決め込む。

「っていうかA先生なんか声枯れてない?」


飲んでたコーヒーを吹き出しそうになった。


『…あー昨日カラオケ行ってたから、』

「A先生カラオケとかすんの?イメージねぇー」


失礼だな、実際やらないけど、


そういえば棚の中に飴入れてたな、

『ねぇ飴食べるー?』

「欲しい!」

 
二人分取り出し彼に渡す。

飴の袋を開け飴を口の中に入れた。

味は魔林檎味だ。


「おいしー」


『よかったよ、』


たわいない会話をしていたらチャイムが鳴った。

「そんじゃあ俺もう行くわ、また来るねー」

『土産持ってくるならいつでも来なー』


最後にそう言うと彼は出て行った、入れ違いで誰か入ってくる。


『やぁエイトくん、朝ぶりだね、お疲れ様。』

「A先生もお疲れ様です、またあの生徒と喋ってたんですか、」


『うんそだよーできれば真面目に授業受けて欲しいけど、』

ふーん、と返事する彼、最近彼と一緒にいるから分かる。

これ多分不機嫌だ、まさか生徒にまで嫉妬するなんてな、まぁそこもいいけど。


「ところでA先生何か食べてます?」

『飴食べてるよ、エイトくんも食べる?』


「食べたいです。」


彼がそう言うので棚に取りに行こうと椅子から立とうとしたら、


『ん!』


いきなりキスをする彼、

私の口をこじ開け舌を侵入させる、一つの飴を二人で舐めている。

ここ職場なんですけど、


角度を変えてキスするので酸欠になりそうになる。

息が持たない、彼の背中を叩く。

「すいません、そういう誘いかと思って、」


ニヤッと笑う彼に顔が赤くなる。

飴は溶けきってしまった。


『ホンットに君は……』

手で顔を隠す、


「A先生、もっと見せてください。」


私の手を退けようとする彼、少しいらついたのでやり返そう。

そう思い彼のネクタイをグッと引っ張りキスをする。

彼も顔を赤くする。


『ははっ照れてんの、かーわい、』

なんかスッキリした、だが同時に顔が青くなる。

さっきまで赤面していた彼が笑顔でこっちを見る。


「今日帰った時覚えといてね、」

それだけ言うと出て行った、心の準備しとこ、

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作者名:天音 | 作成日時:2023年8月25日 22時

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