【SLAM DUNK】カフネ前編 (ページ42)

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40.勝手にすんなよ① ページ42

だって

私みたいな手術の跡ないでしょ？

可愛かったでしょ？

あの子と付き合った方が幸せになれるかもしれないでしょ？

好きだから、私といるより幸せになるなら、その方がいい？

先のことなんて分かんないけど

やっぱりモテるんだな、って

それを知ったら

なんだか苦しくて

あんなこと

どうして言っちゃったんだろう。

離れたくない。

でも幸せになって欲しい。

…宮城side

けっ。
今日こそ何も言われないうちに帰ってやる。
目の上のタンコブめ。

鬼キャプテンでいく、って決めたんだよ。

「いってえな。」

すげー勢いで背後からぶつかる何かがあった。
なんだよ。
いてえな。
背中にタンコブができしまうだろうが。

『すみません。』

ぶつかって転んだのは、俺よりずっと軽いであろうAちゃんだった。
俺、この子と、あんまり関わりたくないんだけどな。
すげー泣いてるし。
また走ろうとするし。

「待って。泣きながら走ったら危ねえ、って。」
「そこの公園で涙止めてから帰ったら？」

ん？
俺も付き添わなきゃマズイやつか？
泣いてる女の子を公園に座らせました、帰ります、そんなわけにもいかなくね？

Aちゃんに何飲む？って聞いたら、自分で出すって、炭酸を買った。
ぶつかってごめん、と俺には温かい飲み物をくれた。

『うっ。』

ゴクゴク飲むから。
ゴホゴホむせてるし。
そりゃそうだよ、寒いし。

「一気飲みはムリじゃね？」

『迷惑かけてごめんなさい。』
『なんかビール飲んだらスッキリするらしいじゃない？』
『だから炭酸飲んだらスッキリするかな？って。』

　
それはアルコールも入ってるから。
あと暑い時にやるからじゃねえの？
その制服、頭いい高校のはずだけど。
Aちゃん、もしかしてバカなの？

「ぶ、ぶはは。」

『スッキリしないね。』

残りを一気飲みしたAちゃんが言う。
そりゃそうだ。

それから、三井サンとのこと聞いて。
Aちゃんの言い分も聞いた頃に三井サンが来た。

なんだよ。
いい子じゃん。

「勝手にすんなよ。」

さっき、勝手にしろよ、って言った、って聞いたけど。

まっ、三井サンらしいと言えば、らしいか。

「お邪魔しましたー。」

大丈夫。

三井サン、Aが見てないと、って言って、ロッカーに2人で撮った写真貼ってある。

まっ、言わないでおこ。