12.再会前 ページ14
おかしいって思われるかな？
再会の
前日に三井さんの夢を見たの
夢の中で三井さんも私も笑っていて
幸せだな
そう思ったの
……宮城 side
切磋琢磨し、インターハイ行きの切符を手に入れた。
バスケ部襲撃事件から、ここまで長かった。
あれだけの騒動を起こしておいて、部に溶け込む三井サンには、もう…なんて言ったらいいのやら。
三「なあ、宮城。お前中学の時もバスケやってたんだろ？」
「富ヶ丘中のAAって知らねーか？」
彩「あっ、女子バスの？私クラス違うけど同じ学校だったから知ってますよ。」
「中3の時はケガしてて、ほとんどバスケ部には来なかったような。」
「そうそう。可愛いし性格がいいって、よく誰かに告白されてたわ。」
「男子たちが、歩くお人形みたいって言ってたの。」
三「告白？」
「い、今何してるか知らね？」
告白。に反応してる。
へえ。
俺の知り合いも告白してたな。
聞くところによると、可愛くて、みんなに気を遣えるタイプらしいからな。
へえ。
まあ、何も言わないでおこ。
彩「連絡先知ってるほどには、仲良くはなかったから…。
ただ県外の高校に行く、って聞いたような。」
宮「俺は、たまたま試合で見かけたことありますよ。
すげー、足もドリブル速いし、シュートも入るし。なんか印象的だったんで、覚えてまよ。」
「で、その子がどうしたんすか？」
同じ中学のやつが、どうしても見たい、一緒にこい、って言うから、Aちゃんの試合を見たことがある。
一度だけ軽く会ったこともある…あれは忘れていて欲しいもんだな。
確かに可愛かったな。
俺が好きなのはアヤちゃんだけだけど。
三「いや、入院した時に病院で会ってな。」
「どうしてんかなー、ってな。」
「おい。流川、なんか知らね？
彩子と同じ中学だろ？」
流「女子バス。先輩。」
そう言って、帰り支度をするために体育館から部室へ向かう流川。
くっ。
俺も帰りたい。
三「ったく。
無愛想で無口で可愛くねー。憎たらしいやつめ。」
気になるんだな。
関わると、面倒くさそうだから、あんま関わらないでおこう。
そう思っていた宮城だったが、この先も三井と、そしてAとも関わっていくことを、この時は全く予想だにしていなかった。
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作者名：うた | 作成日時：2023年7月15日 22時
