願いを隠す少女【ディバインゲート】 (ページ2)

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プロローグページ2

少女と少年は森の奥にある花畑でとある約束をしたのだ。

『俺とAは一緒に歌うことが夢だからディバインゲート見つけたら勿論その夢を叶えよう』

『うん』

嬉しそうに頷く少女は少年のことが好きなのだろうか。
白い肌が火照るように赤く染まっている。
そして時間も経ち帰ろうと言わんばかりに少年が少女の手を取る。

道に迷ったのだろうか。
歩けど歩けど出口が見当たらないのだ。
可笑しいと思い始めたその時だ。
後ろから誰かが少女を目掛けて足にナイフを狙った。

『うぁ……っ』

鋭い痛みが少女を襲いそれと共に恐怖心が身体に流れ始めた。
動けない少女は何者かの攻撃を避けることも出来なく絶体絶命と言うときに少年が飛び出して少女を庇う。

飛び散る鮮血は少女の目にはスローモーションのように流れ出てる。
最期に聞こえたのは少年の「逃げろ」と言う言葉。

その言葉を聞いて本当に逃げ出してしまった少女の目からは涙が止まない雨のように流れ出る。
そして「ごめんなさい」という言葉のみを連呼しながら走って行く。

次の日危険だと分かっていてもどうしても昨日の自分の行動が許せず森の中に一人で入る。
そこで見たのは少年の死体だ。
夢であってほしい。
夢なら早く覚めて。

少女の夢は少年と夢を叶えることだった。

『ごめんなさい……。もう……夢叶わないよ』

夢と願いは闇に沈め何事もなかったかのように今もなお表面上は笑顔で過ごしている。