浦風藤内と私 ページ17
「本当に本当に！すみませんでした！！！」
一体彼は何をしているんだ。樹木に向かって頭を下げる彼を見て、不思議と笑みが浮かぶ。
そういえばあの子は予習好きで真面目な子だしなにかやらかしてもこの様子ならすぐ許してもらえるだろうと部屋に引っ込んだのは３日前のこと。
「佐伯さんが何もしていないと分かっていたのに守れなくて！！本当に本当に！すみませんでした！」
まさか私に謝るための予習だとは。てっきり同年代の子たちと喧嘩したのかと思った。
お辞儀の角度も完璧。声の大きさも完璧。徹底的に練習したのだと思うと微笑ましく思えて彼の頭に手を伸ばす。頭に触れるとぱっちりとした瞳をこちらへ向ける。そっと撫でると、幼子らしく笑った。これは良い癒しになるのでこれからも撫でさせてもらおう。
「……あのぉ、これは予習もしていませんし少し恥ずかしいです」
なんだ。この可愛い生き物。
そうだね。１０歳超えてるもんね。気恥ずかしいのかもね。
「じゃあこれが予習ってことで」
「良いですけど……いつまで？」
確かに、彼は私に謝るために話をしにきたのだ。ずっと撫でているわけにはいかない。悔しい気持ち半分名残惜しい気持ち半分で手を離すと彼は名残惜しそうに頭を手に押し付けてくる。
なんだかんだ言いながらも君の方もまんざらでもないじゃないか。
「ならこのまま話をしましょう」
「少し照れくさいですけど……分かりました」
目線を逸らしながらそわそわとする様子はとても可愛らしい。さっきからなんなんだろう。
もうショタコンでいい。だって、可愛いんだから。
「あの……許してもらえないかもしれませんけど」
「許します」
「話してもいませんよ！きーいーてーくーだーさーいっ！！！ 」
そう言いつつも頭を撫でている効果か彼は嬉しそうだ。怒っていると言って頬を膨らませても可愛いだけじゃないか。
「もう……勝手に話しますからね」
どんとこい。
「今更ですけど下級生は殆ど佐伯さんを信じていたんです。上級生は、どうだろう分からないですけど……」
上級生、と単語が出た時に彼の瞳に影がさしたのが見えた。心の傷はそう早く治るものではない。
「ごめんね。嫌なことを思い出させて」
「いえ。僕なんかまだましな方で……だって同じ作法委員会の綾部先輩は妖術にかかりませんでしたから」
前々から聞く話から妖術にかかりにくい人やかかりやすい人がいるのかもしれない。
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みこち(プロフ) - 小説にも書いてますが、義丸が特に押しキャラです。真面目な話もありますので、お楽しみ頂けたら幸いです。 (2019年9月20日 6時) (
レス) id: 3f5bca2fa0 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - 本当に嬉しいご返事感謝します。幾つかありますが、その中に、兵庫水軍を出している奴が二つ程あります。彼らは余り詳しく無いんですが、YouTuberで彼等を見てたらドはまりしてしまって。乱太郎達と一緒に海で戦う姿は特に好きです。 (2019年9月20日 6時) (レス) id: 3f5bca2fa0 (このIDを非表示/違反報告)
さえきやなぎ(プロフ) - みこちさん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ございません。処女作であり、まだまだ不出来なこの小説を真剣に読んで下さり、とても有り難いことでもあり嬉しいです^ ^みこちさんも小説をお書きになっていらっしゃるとのことですのでお言葉に甘えてお尋ねします(*^^*) (2019年9月20日 0時) (レス) id: d037e4ab14 (このIDを非表示/違反報告)
さえきやなぎ(プロフ) - みこちさん» みこちさん、コメントありがとうございます！前にもたくさんのご質問ありがとうございました。申し訳ございませんがその話が出てくるのはもう少し先の話になりますので待っていただけると幸いです。更新がとても遅く、ご迷惑をおかけします。 (2019年9月20日 0時) (レス) id: d037e4ab14 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - お久しぶりです。更新楽しみにしています。私も、忍たま小説書いてます。よろしければ、お訪ね下さい。前にお聞きしましたが、学園の皆は、きり丸が夢主を無実だと言っているのはいつの場面ですか？できれば知りたいです。 (2019年8月26日 15時) (レス) id: 3f5bca2fa0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さえき | 作成日時：2018年7月29日 3時
