サイコウの日々【キミガシネ】

頭内注意 ページ22

……パンッ！









サラの撃った弾は人形の頭に命中した。


しかも、実弾だ。


人形の頭から液体が流れ出る…


中々、気持ち悪いもんだ。






この出来事を周りの皆はハラハラしながら見ていた。







実弾から…か、サラがもしアタシのやり方で詰めていたらこれは大成功だ。









…そしてアタシが思った通り、実弾が出たら次にジョー、カイへと拳銃を向けた。



ジョーとカイはホッとした様子で胸を撫で下ろす。



続いて、実弾を人形へと。



そして次は、Qタロウとケイジへ。



Qタロウはサラに良くやった、と言わんばかりの表情を向けていた。



ケイジはサラをずっと推していただけの事もあって生きていて当たり前、という感じでいた。



続いて、また実弾を人形へと撃ち込む。









…次は、アタシの番だ。






アタシに拳銃を向けるサラが何だか格好良く見えた。


貴方を守る、絶対に…


まるでサラの目がそう訴え掛けているようだった。




今までこんなに真っ直ぐにアタシを見てくれる子はいなかった。


周りにサラみたいな子がいたら、自分はこんな捻くれた性格にならなかったのかな。


忘れかけていた感情が少し呼び戻ってくるような気がした。









…パンッ！









その音と同時に笑みが溢れた。



それは興奮や恐怖、感動といった感情も含まれていたかもしれないが、アタシは…









サラの純粋で真剣な眼差しに自然と笑みが溢れたのだと思う。

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