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〜物間side〜
たまたま…絵画の過去を聞いてしまった……
最初は信じられなかった…絵画があのダニエルさんの弟子だったなんて……
その話は聞いているだけでも辛くて……絵画の口からは一つも聞いたこともない内容だった…
僕は腹が立った…絵画に……自分に……
僕達は絵画に頼りっぱなしで…でも本人は辛いものを抱えてて……じゃあアイツは誰に頼るんだ
頼ろうとしない絵画に腹が立ったし…それに気づけなかった自分にも腹が立った……
だからカッとなっていろいろ言ってしまった……
そしたら…
『………言いたいことはそれだけか?』
さらに腹が立った…拳藤も怒っているようだった……だからまたいろいろ言ってしまった……
自分の中にある絵画に抱いてる気持ちを全部……
物「ｯ…!自分の気持ちはないのかよ‼」
『‼ 煩いなぁ!!!』
「「「‼」」」
驚くほど大きな声で絵画はそう言った……
僕も拳藤も驚いて何も言えなかった
『あるに決まってるだろ‼
何も知らないのに知ったような口を聞くなよ‼
お前らに夢を捨てた人の気持ちが分かるか!?
ずっと目指してきたものが…ガラガラと音をたて崩れていく奴の気持ちが…‼
憧れの…大好きな人がどん底にいるのに救ってやれなかった悔しさが…‼
苦しくて…辛くて……でも誰にも話せなくて……
頼むから…今までやってきた私を否定しないでくれ……』
最後の方になると絵画の言葉も弱々しくなっていく……今までこんな絵画は見たことがなかった
僕はなんて声をかけたら良いかわからなかった
『でも……出会っちゃったんだよ…
私の考えを歪ませる奴らに…お前らに……』
物「!」
『B組の皆と過ごす時間が楽しくて……
だからお前らには心配なんてかけたくなかったし…自分の弱いところを知られたくなかった……
師匠は離れていっちゃったから……私の中でB組は大きくなってて…私のことを知って離れていったらどうしようって……恐かったんだ…』
そう言う絵画の目には涙が溜まっていた…
コイツはなんでも出来るしハイスペックなのに…人に頼るということに関してはなんとも不器用なんだろう……
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作者名：謎王子 | 作成日時：2017年10月2日 21時
