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【来栖真琴】僕が… ページ13

桜の舞う4月…僕は…彼女と出会った




『………』




彼女を見た瞬間…時間が止まったかと思った…
綺麗…だと思った…




『……薬の時間ですか?』


来「えっ…あ…はい!そうです…」




ここは病室…そうだ…今は実習時間でした…




『……あなた…始めて見る顔ですね…』


来「あ…僕は来栖真琴といいます」


『来栖さんですね…』




彼女は音羽Aさんと言うらしい…

綺麗な顔立ち…長くストレートな髪…凛とした声…
胸の鼓動が早くなる…顔が熱い…この症状は病気じゃない…恋だ…




『これ後は別の病室に行くのですか?』


来「えぇ…そうですけど…どうしてそんなこと聞くんですか?」


『いえ…ほらここ一人部屋でしょ?
お話する相手もいないんで退屈なんですよ…
まぁ…病気が病気だから仕方ないんですけど…』




もっと…彼女と話がしたいと思った…




来「また来ます」


『え?』


来「担当じゃなくてもまた来ます」


『いえ…そんな無理して…!』


来「僕が来たいんです
プライベートとしてまたここに立ち寄らせてもらいますね」


『っ………はい!』




笑った…柔らかく花のような笑顔だった…




来「((ドキッ」




それから…僕は研修の始まる前や終わった後なんかに彼女の病室へ立ち寄った




『………』


来「?どうしたんですか?いつもより元気がありませんね……」


『……余命宣告されました…』


来「はっ……」


『もってあと1年…来年の桜は見れないなぁ…』


来「そ…そんな!どうにかならないんですか!?」


『きゃ…来栖さん落ち着いてください…
私の病気は治せないんです…何処の病院へ行っても…医師の皆さん申し訳無さそうな顔するんです…
今は薬のお陰で大人しくなってますけどね…』




そんな……!




来「僕が治します」


『えっ……?』


来「僕が治します!だからそれまで生きてください!」


『プッ…アハハ!』


来「な…何が可笑しいんですか…!」


『だって…!来栖さん必死なんですもん!
…………そう言ってくれたのは来栖さんが始めてですよ
楽しみにしてます…あなたが私の病気を治してくれるの…』


来「………」


『あそうだ!コレあげます』


来「なんですかコレ…本?」


『私のお気に入りです!持っててください…』


来「……大切にします」




そう言って僕は彼女から本を受け取った

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アリス(プロフ) - 了解しました!頑張ってください!絶対に見ます! (2017年12月24日 20時) (レス) id: 01115ae757 (このIDを非表示/違反報告)
謎王子(プロフ) - アリスさん» 今、この小説の続編の方へ書かせていただいております。もうしばらくお待ちください!!すみません! (2017年12月23日 21時) (レス) id: 23774a2eab (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 今、作品はどんな感じでしょうか? (2017年12月23日 21時) (レス) id: 01115ae757 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - ありがとうございます!頑張ってください! (2017年12月23日 14時) (レス) id: 01115ae757 (このIDを非表示/違反報告)
謎王子(プロフ) - アリスさん» あ…!そうなんですね。すみません……ボーカル組でよろしいのでしょうか?でしたら書かせていただきますね! (2017年12月23日 13時) (レス) id: 23774a2eab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:謎王子 | 作成日時:2017年8月9日 5時

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