【バンドやろうぜ!】和風系バンド【男主】 (ページ45)

今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:11,223 hit

紅葉編‐8 ページ45

皆が目を向けた方にはほっそりとした男が立っていた

「は…はい私だけど……?あなたは?」

「私こういう者です」

そう言いズイッと名刺を差し出す

西「えっと…何々?
監督……酒呑童子?って＿＿…」

西・荒「監督!!?」

「はい。私「最高で最低の恋」の監督をしております。
酒呑童子です」

「そ…それ!私が書類で落ちたやつ‼」

西「あれそんなタイトルやったんや」

雨「もっといろいろあっただろう……」

猫「んで?その監督さんが何の用だよ」

「はい……実はサキュさんにお願いがあるのです」

「な…何かしら?」

「私の作品の主演を務めてほしいのです」

西「へー……主演ね…主演…………主演!!!?」

酒呑童子監督のお願いとは、なんとサキュバスに映画の主演を務めてほしいという願いだった。

荒「アンタ本気で言ってるの!?」

「はい。
実は………決まっていた主演の方がドタキャンしてしまって……
他を当たってみるも、皆様に断られてしまったのです。」

雨・猫「(手当たり次第って感じか……)」

「そこで…いろいろ考えた結果、あなたが思い浮かんだのですよ!サキュさん‼」

「え、えー!そんなこと急に言われたらー
サキュ困っちゃうー」

照れるようにくねくね動き出すサキュバス…
正直気持ちが悪い。

西「なんか、上手いこと言うてるようでこの子しかおらんかったから仕方なく採用みたいな形になってへん?」

荒「そうねぇ……
こんなことなら中止すれば良いのに。」

二人がそう言った瞬間、サキュバスはキッと二人を睨み付けた。

猫「採用するしないは別に良いけどよ……
アンタ、コイツの演技力知って言ってんのか?
超大根だぞ?」

「何を仰いますか!!!
彼女の演技はとても素晴らしい‼彼女なら名女優になれますよ!」

猫「…………マジ?」

「大マジです!」

そう言う彼の瞳は嘘偽りはないようだった……

「わ…分かりました!私、サキュぅその仕事やらせていただきまぁすぅ」

雨「急に猫なで声になったな」

「本当ですか!?いやぁー良かった‼」

盛り上がる酒呑童子とサキュバスだが
紅葉のメンバーは心底ドン引きしていた。

「それでは参りましょう!撮影現場へ‼」