【バンドやろうぜ!】和風系バンド【男主】 (ページ30)

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五章 3話ページ30

西「………今日も大河来うへんね」

猫「あぁ……電話しても繋がらねぇし、メール入れても返事来ねぇし……もう5日だぞ」

デュエルが決まってはや5日…あれから雨宮は練習に姿を見せなかった……

荒「きっと今は一人になりたいのよ……
気持ちの整理が出来てないのね。今はソッとしてあげた方がいいと思うわ」

猫「だとしても…デュエルまでにはなぁ……」

雨「…………
(あ～あ…今日も練習サボっちゃったな……
もう5日……いい加減にしないと皆に迷惑がかかる。でも…コウヤくんの事の整理がつかない……

あの人達、メンバーのこと捨てては入れ、捨てては入れをまだ繰り返してるんだ……)

僕は…どうすればいいんだろう……」

河川敷の原っぱに寝転び今後のことを考える

「＜んなこと決まってるだろ＞」

雨「!」

そんなとき、雨宮のもう一人の人格(・・・・・・・)が脳内に話しかけてくる

雨「………大夜…君がライブで支障を出すなんて珍しいね」

「＜…………あの時俺は気が動転してた。
少しパニックだったのかもしれない＞」

雨「やっぱりそうなんだ
君でも動転しちゃうことってあるんだね」

「＜まぁな…ところでお前はどうしたいんだ＞」

雨「…………」

「＜俺は、お前を守るために歌ってる。
お前が何処へ行こうがそれは変わらない……

だが……少なくとも今の場所は歌っていて心地が良い。それは大河も同じはずだ＞」

雨「…………」

雨宮は黙ったままだ……

「＜お前がコウヤという奴の事を考えているのなら、それはアイツがお前と同じ状況にあったから。
だがな、お前はあそこでは歌えない。それは分かってるだろ＞」

雨「ッ!」

「＜居場所を見つけてしまったから。信頼しているから。
答えは最初から出ているはずだ＞」

雨「…………僕は…紅葉を抜けたくない……」

それが…雨宮の答えだった……

「＜フッ……俺もアイツ等はまぁ信用できると思ってる。
答え…出ただろ?＞」

雨「うん……ありがとう大夜」

雨宮がそう言うと大夜の声はもう聞こえなくなっていた……

雨「もう…聞こえないか……

……………さて!エデンに行かなきゃ」