君にみえるもの [４]

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解剖を進めていると肺の膨らみが小さかった
久部くんからの質問にミコトが答える



ミ｢仕事5日経ってるから､その間に
水が抜けて肺が萎んだと考えるのが妥当｡

...ですよね？｣


ミコトは向かいにいる中堂さんに尋ねると
中堂さんは面倒くさそうに答えた｡

中｢いちいち聞くな｡｣

ミ｢ダブルチェックです。｣



そのまま解剖を行っていると
入口の方からドタバタと足音が聞こえてきて
勢いよく所長と木林さんが入ってくる｡


木｢あぁー！！｣


こちらを指さして叫ぶ木林さんに
同じく焦った表情の所長から私達に説明が入る


神｢それは､青森から盗まれたご遺体なんです｡
三澄さん今､死体損壊罪になってます｡｣

ミ｢え？｣



⋆ ･⋆ ･⋆ ･⋆



そのまま中堂さんは閉じるために解剖室に残り
私は所長とミコトと一緒に事情確認のために
警察署へ向かった｡


運ばれてきたご遺体と依頼主である巧さんは
同棲している苗字が同じカップルなだけで夫婦では無かったという｡



ミ｢あの...私の死体損壊罪は？｣


毛利｢懲役刑です｡医師免許の剥奪もあるかも｣


その言葉に私と所長は目を合わせる...
だが毛利さんの隣にいた向島さんが止めに入ると


毛利｢まぁ今回の死体損壊罪を問われるのは鈴木の方です｡
三澄先生は騙された被害者ということで｡｣



ミコトはコクコクと頷きながら安心した表情を浮かべた｡




鈴木果歩さんの両親は娘の体に傷を付けたくないと
解剖には反対されていたらしい｡

今も泣くわ怒るわで大変なんだとか...
毛利さんに謝罪とお礼をして私達はラボへ戻った｡

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